- HOME
- 全柔連大会日程
- 世界柔道選手権2010 東京大会
- 大会特集
- 吉村強化委員長インタビュー
平成22年全日本柔道選手権大会
全日本柔道連盟強化委員長 吉村和郎氏インタビュー
若手に経験して欲しい大舞台
今年の4月に代表選手が決まってから、強化合宿や国際大会と、ほとんど休みのない状態でやってきた。この結果、7〜8月の国際大会では、練習の成果が確実に出ていたと思う。
今回から各階級2人の代表制(無差別級は4人)になるわけだが、これにより、ベテランと若手を組み合わせて代表にできる。若手に経験を積ませることができるというのは、選手育成の面から言うと、非常に意味がある。
国際大会に行って経験を積ませているといっても、国際大会と世界柔道選手権大会では、出ている選手が一緒でも、大会の雰囲気は全然違うし、これがオリンピックとなると、さらに違う。そういう意味では、若手に世界柔道選手権大会という大舞台を経験させられるのは非常に大きい。
若い選手には、この経験が生かせるような、思い切りのいい柔道をして欲しいね。
高まる金メダルへの期待

男子は前回のロッテルダム世界柔道選手権大会が金メダルゼロで、今回はゼロからのスタートということになる。 そうは言っても、地元東京開催ということで期待も大きくなるし、見る目も厳しくなる。選手には、それをいいプレッシャーにして頑張って欲しいと思う。
男子で金メダルが期待できるのは、60s級の平岡拓晃、66kg級の海老沼匡、73kg級の秋本啓之、90kg級の小野卓志、100kg級の穴井隆将。100kg超級は鈴木桂治のでき次第だな。
女子の3階級、48s級の福見友子、52kg級の中村美里、57kg級の松本薫は安定しているし、金メダルの可能性は高い。 52kg級の西田優香と48s級の浅見八瑠奈は8月初めのワールドカップウランバートルで(優勝して)ポイントを獲って福見と浅見、中村と西田が同じブロックにならないようにしたから、決勝が日本人同士になる可能性も十分にある。
63kg級の上野順恵も優勝の可能性はかなり高い。課題はケンカ四つの相手をどう攻めるかだな。
78kg超級は塚田真希の気持ち次第。7月初めのグランドスラム・モスクワで優勝して、だいぶ状態は良くなっている。「これが最後だ」という気持ちで試合に臨めれば金メダルを獲れると思う。
練習で培われた自信
とにかく、男女とも本当によく練習している。その結果が今回出ればそれにこしたことはないが、今やっている厳しい練習は、今回結果が出なくても、来年、いや2年後のロンドン五輪で必ず出てくると思う。
あれだけのきつい練習を続けていたら、「負けるわけがない」という自信につながるだろうし、その自信があれば、絶対に勝てる。
逆に言うと、このくらいの練習をしなければ、世界では戦えなくなっているのも事実。それ程世界のレベルが高くなっているということだ。
