柔道グランドスラム東京2011 代表選手発表
今大会終了後、「柔道グランドスラム東京2011」の代表選手が発表されました。
大会レポート
全日本柔道男子 篠原信一監督のコメント

代表がポロポロ負けて何をやっているんだという思いは確かにあります。反面、他の選手に比べると試合が多かったのも確かですし、怪我や疲労があったかとも思います。
強化選手と、これから頑張ろうという若い選手や、最後の追い込みをかけている選手のモチベーションの差があったかなと思いますが、何が何でも勝ってやるという姿勢が見たかったです。
森下に関しては(3回戦と敗者復活戦で)2回も投げられて負けているんです。もう論外です。高木もそうですが、こういったところの甘さが今年の世界柔道選手権大会にも繋がったんじゃないかと思います。
確かに試合も多く、怪我や疲労があるかもしれません。でもそれを乗り切ってこそ来年のロンドンオリンピックでの金メダルがあるんではないかと思います。
全選手にいえることですが、甘かったと思います。そういった指導ができなかった自分の責任でもあると思います。
全日本柔道女子 園田隆二監督のコメント

女子も男子とほとんど同じですが、若い選手で上がってきた選手は意気が良かったと思います。
ジュニアで強化してきている選手が多かったので、そういった意味ではロンドンオリンピック以降、リオデジャネイロオリンピックに向けては好材料だと思います。
ただ、篠原監督が言ったみたいに、確かに試合が多くて日程的に厳しいとか、怪我をしている場合もあるとは思うんですが、この試合に出るということの意味を考えて欲しいです。
西田みたいに怪我だから出れませんというようなことを簡単に言ってくる。確かに試合が多いから厳しいとは思うんですが、そこを乗り越えないと、ロンドンの切符もそうですけど、その先の金メダルを目指すに当たって難しくなるんじゃないかと思います。
そう思って強化しているんですが、選手に浸透していかないところが指導力不足だと思います。選手がもう一度、自分が何のために柔道をやっているのかを考えて欲しいと思います。
「講道館杯」大会レポート②:石井竜太(100kg超級)

初日注目の男子100kg超級は、石井竜太が決勝で、世界柔道選手権大会(以下、世界選手権)をはじめ、国内外で数々のタイトルを獲得しているベテランの棟田康幸に勝利し、見事初優勝を飾った。
石井は、高校時代に全日本ジュニア柔道体重別選手権大会で優勝し、将来を嘱望されていたが、東海大学入学後の成績はいまひとつ。在学中はキャプテンとしてチームをまとめ、団体戦でも優勝に貢献しているだけに、個人でも成績を残したいところだった。
東海大学卒業後は日本中央競馬会に所属。実業団で技に磨きを掛け、全日本ジュニアチャンピオンのタイトルを獲得してから5年、今日の優勝は苦労人が大きな勲章を手にした瞬間だった。
ここ最近混迷している日本の100kg超級は、上川大樹 (明治大学4年)、鈴木桂治(国士舘大教)が、世界選手権で惨敗。先日行なわれた世界柔道無差別選手権大会でも、最高成績は3位。その意味でも注目されるのがこの階級だった。
石井は外国人選手を相手にしても力負けしない恵まれた身体が武器。この階級には現在絶対的な選手がいないだけに、さらにワンランクパワーアップすれば、国際選手として期待できるはずだ。
「講道館杯」大会レポート①:羽賀龍之介(100kg級)

来年開催されるロンドンオリンピックの一次選考会である「講道館杯全日本柔道体重別選手権大会」が2011年11月12日(土)、千葉ポートアリーナ(千葉県)で初日の7階級が開催。
昨年シニアデビュー戦で本大会を見事初優勝で飾った羽賀龍之介(東海大学)が、大会2連覇を達成した。
昨年の本大会優勝後、グランドスラム、ワールドカップなど、多くの国際大会にも出場したが、成績は、3位が1回、5位が2回と頂点まであと一歩だった。今回の優勝は今後に向けての大きな糧となったに違いない。
12月には、国内唯一の国際大会・柔道グランドスラム東京が待っている。
この階級には、IJFポイントランキング1位を独走する穴井隆将がおり、穴井の強さは圧倒的。
羽賀は、内股を軸に戦う本格派で、安定感の良さに定評がある次代のエース候補。柔道グランドスラム東京では、来年のロンドンオリンピックの代表をにらんでの大勝負になりそうだ。