2022年2月に開催された柔道グランドスラム・テルアビブで、2012年東京大会以来となる金メダルを獲得した堀川恵（パーク２４）。

初戦から得意の内股が冴え渡り、準々決勝では2021年世界柔道選手権大会5位のバリオス（ベネズエラ）に技あり優勢勝ち。ハウエル（イギリス）との決勝も終始ペースを握り続け、指導3を引き出す巧みな試合運びで勝利を収め、グランドスラム大会では約10年ぶりとなる優勝を果たした。

4月の全日本選抜柔道体重別選手権大会では、1回戦で渡邉聖子（警視庁）を内股技あり、準決勝で佐藤史織（ミキハウス）を指導3の一本で退け、決勝で鍋倉那美（了�ｺ寺大学職員）と対戦。試合開始から一進一退の息詰まる攻防が続き、両者ともポイントなく本戦を終えたが、ゴールデンスコア（延長戦）に入ってギアを上げると、41秒、4分3秒に指導を連取して相手を追い詰め、最後は両者指導を引き出して指導3の一本勝ち。パリ五輪代表の座を争うライバルの大会連覇を阻止して、2017年大会に続く2度目の優勝を飾って全日本柔道連盟のA強化指定に選出された。

さらに7月の柔道グランドスラム・ハンガリーでは、2021年世界柔道選手権大会3位のフェルメール（オランダ）を送襟絞で下すなど、寝技にも新境地を見出しグランドスラム2連勝。今月6日に開幕する世界柔道選手権大会でも、柔と剛を織りまぜた新しい攻撃スタイルを武器に、ぜひ金メダルを勝ち取ってほしい。