東京五輪（柔道）代表に選出後初の実戦となった2021年1月の柔道ワールドマスターズ・ドーハで銀メダルを獲得した渡名喜風南（パーク２４）。

準々決勝でリオデジャネイロ柔道競技（五輪）金メダリストのパレト（アルゼンチン）を下すと、準決勝では世界柔道選手権大会を二連覇中のビロディド（ウクライナ）から一本背負投で技ありを奪って優勢勝ち。決勝は前回王者のクラスニッキ（コソボ）に敗れたものの、世界チャンピオン2人を破る価値ある準優勝となった。

さらに、5月にロシアで開催された柔道グランドスラム・カザンでは、決勝で2019年ワールドマスターズ3位のドルゴヴァ（ロシア）から崩上四方固で一本を奪うなど、オール一本勝ちで制覇。女子日本代表の増地克之監督が「ほぼ完璧」と評価した充実の試合内容でグランドスラム通算5勝目を挙げ、東京五輪（柔道）に向け弾みを付けた。

五輪は初出場だが、世界柔道選手権大会では2017年に初出場初優勝を飾っており、2018年、2019年にも準優勝を果たした金メダルの有力候補。柔道競技初日に登場する予定で、日本チームの金メダル第1号に期待がかかる。