4月17日:全日本柔道連盟「熊本地震義援活動」実施
熊本地震の募金活動をする全日本柔道連盟
山下泰裕強化委員長やリオ五輪柔道日本代表の選手達
2016年4月17日(日)、全日本柔道連盟は第31回皇后盃全日本女子柔道選手権大会が開催された横浜文化体育館(神奈川県)で、熊本地震の義援活動の一環として募金活動を実施。
熊本県出身のロサンゼルス五輪柔道金メダリストで全日本柔道連盟強化委員長の山下泰裕氏をはじめ、日本柔道男子・井上康生監督やリオデジャネイロ五輪代表に決定している近藤亜美、中村美里(ともに三井住友海上)選手ら柔道関係者が募金箱を手に、相次ぐ地震に苦しむ被災地へ協力を呼びかけた。
山下泰裕氏は副学長を務める東海大の学生も犠牲になるなど現状と故郷を思い涙ぐみ、声を詰まらせながら以下のように語っている。
故郷の熊本県などに被害をもたらした地震について
非常に残念に思います。大変厳しい状況であるとは思いますが、これ以上、被害が広がらないように天に祈るような気持ち。被災された方々が、一日でも早く安心して休めるような環境になってほしいと思います。
熊本出身ですが、九州人はこういった災害を乗り越えていける強みを持っていると思いますか
熊本、九州と言うよりは、日本人は本来お互いに力を合わせ、助け合って生きていく「農耕民族」。日本人の魂の中にはそうしたDNAが刻み込まれているのではないかと思っています。皆で力を合わせ、被災された方々が少しでも早く普段の生活に戻れるよう願っております。
そして、亡くなられた方々に対し、私たちは心からお悔やみを申し上げます。
昨日も熊本出身のプロ野球選手やサッカー選手が活躍をしていましたが、やはり「誰かのために」という気持ちは、被災された方々にとっても力になると思いますか
多くの人達が「自分にできることは何なのか」を考えて、できることをしていくのが大切な事だと思います。様々なスポーツ選手達が行動をすることで、被災してしまった方々の励み、そして力になるのではないかと思っています。
そんな中、今年は五輪イヤーになります。どのような五輪にしていきたいでしょうか
今回の熊本地震と五輪を結びつけるのはなかなか難しいのですが、しかし世間は五輪。日本柔道はもちろんのこと、日本のスポーツ界は、たくさんの国民の皆様に期待されています。夢や希望、感動を与え、誇りを持ってもらえるような戦いをして欲しいですね。
そんな戦いを見せることができれば、被災者の方々や心に傷を負った方々が何らかの励ましになるのではないかと、そう信じております。
この日、義援活動による募金は約68万円が集まった。全日本柔道連盟は平成28年全日本柔道選手権大会が開催される2016年4月29日(金・祝)にも会場の日本武道館で募金活動を実施する。
※掲載内容は2016年4月17日時点のものです。