平成24第全日本柔道選手権大会「大会レポート」
優勝した加藤博剛選手
体重無差別で男子柔道日本一を争う「平成24年全日本柔道選手権大会」が2012年4月29日(日・祝)に日本武道館(東京都)で開催。
昨年の覇者・鈴木桂治(国士舘大教)をはじめ、ロンドンオリンピック出場を目指す上川大樹(京葉ガス)、一昨年覇者・高橋和彦(新日本製鐵)ら、全国10地区の代表を合わせた計37選手が出場し、男子柔道日本一の称号をかけた戦いが繰り広げられた。
決勝は、関東柔道選手権大会(予選)で優勝し、寝技を得意とする加藤博剛(千葉県警察)が、石井竜太(日本中央競馬会)を隅落で破り、初優勝に輝いた。
ロンドンオリンピック男子100kg超級の代表選考を兼ねており、出場を争う3選手(鈴木桂治・高橋和彦・上川大樹)に注目が集まったが、3選手ともに決勝前に敗退するという思いもよらない展開となった。
男子100kg超級でオリンピックの出場権利があるのは、IJFポイントランキング22位以内の選手。日本選手は11位の上川大樹、14位の高橋和彦、20位の鈴木桂治の3人に絞られている。ランキングでは高橋の方が鈴木より上だが、昨年の世界柔道選手権の代表に選ばれた上川と鈴木の方が、現時点ではリードしているのではないだろうか。
男子のロンドンオリンピック代表選考会は、5月12日(土)・13日(日)に行なわれる全日本選抜柔道体重別選手権大会を残すのみ。経験と技に長じた鈴木桂治が力を振り絞るのか、22歳の上川大樹が意地を見せるのか。男子100kg超級のロンドンオリンピック代表に近い2人にとっては、次回大会が夢を引き寄せるための大事な戦いの場になる。