全国強豪校監督インタビュー

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廣川真由美 監督桐蔭学園高校(神奈川県)

廣川真由美監督

昨年金鷲旗全国高等学校柔道大会と全国高等学校総合体育大会(インターハイ)で3位入賞を果たした桐蔭学園高校。今年3月の全国高等学校選手権大会で初戦敗退を喫した悔しさをバネに、金鷲旗とインターハイで優勝を目指すチームの現状を廣川真由美監督に伺いました。

2015年は金鷲旗とインターハイで3位入賞

2015年は金鷲旗とインターハイで3位入賞

出場したどの大会も当然優勝を狙っていたのですが、金鷲旗全国高等学校柔道大会(以下、金鷲旗)と全国高等学校総合体育大会(以下、インターハイ)で3位という結果を残せたことについては、上出来だったのではないかと思います。

昨年は嶺井美穂(現:桐蔭横浜大学1年)という大きな柱がいて、彼女を軸にチームとして戦うことができました。特に金鷲旗でベスト16からベスト8に勝ち上がる試合は、ほぼ嶺井が一人で勝ち抜くという展開。

下級生たちがもっと力を付けなければと感じる一方で、一人ひとりが粘り強く戦ってくれた結果として、金鷲旗、その後のインターハイで表彰台に立つことができたのだと思います。

大きな柱が抜けた新チームの特徴

大きな柱が抜けた新チームの特徴

全国高等学校選手権大会(以下、高校選手権)を48kg級、57kg級、63kg級の選手で戦ったように、今年のチームは体の小さな選手が中心です。そういった意味では、いかに自分より大きな選手と戦っていくかが、今後の重要な強化ポイントになります。

一人ひとりは粘り強く勝負ができますが、まだ確実にポイントを獲れる選手がいないので、チーム全体と言うよりも、まずは個々の力を伸ばしていかなければと思っています。

初戦で負けてしまった高校選手権は、1年生がチームの軸になっていたこともあり、監督である私自身も含めて「どの戦いでポイントを獲るのか」を読み切れなかったことが敗因です。今になって振り返ると、選手たちへの指示も「相手がこうきたら」とか「こうして切り返そう」などの「対策」ばかりになっていました。

監督が目先の勝負にこだわりすぎてしまい、選手たちの力を最大限に引き出すことができませんでした。もっと大きな柔道をさせるべきだったと、非常に反省の多い大会となってしまいました。

限られた時間の中で行なう内容の濃い練習

限られた時間の中で行なう内容の濃い練習

下校時刻や寮生の帰寮時刻の関係もあり、普段の練習時間は2時間30分程で、朝の練習も週に2回しか行なっていません。限られた時間を有効に使うために、体力強化と技術強化の両面を取り入れた練習メニューを組んでいることが本校の特徴です。

また、もともと部員の数が少なく選手間の実力差もあるので、乱取りのような実践練習よりも、技術面での基礎・反復練習に時間をかけ、短時間の練習の中で力を出しきるように徹底しています。

大会前には組み手を意識した練習を重点的に行なっていますね。あくまで個人的な意見ですが、柔道は組み手が9割と言っても過言ではないと思います。

どれ程素晴らしい技を持っていても、組み手が自分のものになっていなければ技をかけることはできません。奥襟を叩いてきた相手を止める練習や、絞られたときに巻き返す練習など、自分の組み手を作ることは、普段から特に意識させるようにしています。

また、かなり実戦に近い形から組み手、崩し、技に入るまでの3つの動作を反復する「押し込み」も、柔道で大切な技術をバランス良く凝縮し、体力強化トレーニングにもなる、本校が特に力を入れている独自メニューです。

自ら意識し、考え、根気強く取り組む姿勢

自ら意識し、考え、根気強く取り組む姿勢

技術というものは、今日指導して明日すぐに身に付くというものではありません。練習で最も注視しているのは、選手たちが「自分の課題を克服しようとしているかどうか」という部分。

指導者に言われるからやるのではなく、自分で意識し、考え、根気強く取り組めるかどうかがその後の成長に大きくかかわりますので、ただ投げにいくだけ、ただ受けるだけと感じた場合は厳しく指導をします。

また、同性の指導者として、選手たちが練習で見せる涙が、単なる甘えなのか、本当の苦しさから流したものなのかは簡単に見分けられます。選手たちもそれを知っているため、少しくらいの痛みで音を上げることはなく、練習では決して「甘えによる弱さ」は出しません。

反対に、「女性特有の体調の変化を理解してあげられる」ということは、女性指導者ならではの利点かもしれませんね。

2016年シーズンへの意気込み

2016年シーズンへの意気込み

2016年の目標は金鷲旗とインターハイで優勝することです。今年は選手たちの体が小さいので、チームとしての戦いの前に、まずは一人ひとりが「個」としてしっかりと結果を出すことを目標に、練習に取り組んでいきたいと考えています。

当然、インターハイに出場する選手は全員が優勝を狙ってほしいと思います。そして団体戦では、自分よりも大きな選手に対して逃げながら戦うのではなく、真っ向勝負ができるように、技術と体力をひとつずつ積み上げていき、実際に全国大会で勝てるチームに育てていきます。

インタビュー:2016年3月下旬

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2015年に行なわれた高校柔道三大大会のうち、「金鷲旗全国高等学校柔道大会」と「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」でともに3位入賞を果たした強豪、神奈川県・桐蔭学園高校。こちらのページには、桐蔭学園高校女子柔道部の廣川真由美監督へのインタビューを掲載しています。2016年3月の全国高等学校選手権大会では、初戦で涙を飲んだ桐蔭学園高校。しかし大会で出た反省を踏まえ、すでに次の大会に向けて練習を重ねている選手や監督の姿をインタビューから感じて頂ければと思います。練習内容や今後の展望など、桐蔭学園高校柔道部のことをより詳しく知ることのできるインタビューとなっておりますので、ぜひご覧下さい。
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