【柔整ナビ】柔道整復師専門学校ブログ|柔整スタディ

手術をせずにケガの自然治癒力を高める専門家の柔道整復師は、専門学校などで受験資格を得て、国家試験に合格すれば取得することができる国家資格です。資格取得後は接骨院などの開業をはじめ、病院での勤務やスポーツトレーナー、機能訓練指導員など幅広い分野で活躍可能な柔道整復師。本記事では柔道整復師の資格について、その難易度や取得のためにどのように学んでいけば良いのかなどを詳しくご紹介していきます。

二宮 柔と加納 吾郎
日本全国の柔道整復師専門学校の情報をまとめた柔道チャンネルの「柔整ナビ」
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2019年10月3日

柔道整復師に必要な資格は?必要な勉強や難易度もチェック

柔道整復師に必要な資格は?必要な勉強や難易度もチェック

柔道整復師とは、骨折や脱臼、捻挫などの損傷部分に対し、手術を伴わない方法で施術を行なう職業です。柔道整復師の資格を持っていると、接骨院・整骨院だけでなく、スポーツトレーナーやパーソナルトレーナー、介護・福祉施設、リハビリ施設などでも活躍できます。

柔道整復師になるには、高校を卒業、または高校卒業と同等の資格を取得したあと、認可を受けた大学・専門学校などへ進学。そして国家試験を受験し、合格して柔道整復師の国家資格を取得しなければなりません。

ここでは、幅広い仕事に携わることができる柔道整復師に必要な資格、柔道整復師を目指せる大学・専門学校、国家試験の難易度や内容などをご紹介します。

柔道整復師とは

柔道整復師とは

柔道整復師とは、接骨院・整骨院で働くだけでなく、介護やスポーツの世界でも活躍している職業です。

柔道整復師は、手術や注射、レントゲンなどを使用することなく、骨折や脱臼、打撲、捻挫などに対して施術を行ないます。柔道整復師の施術範囲を超え、手術・投薬・レントゲンなどを要する場合は、他の医療機関を紹介しなければなりません。

柔道整復師の施術方法は大きく分けて3つ。以下の3つの方法で施術を行なうのが柔道整復師の仕事なのです。

整復法

ひとつ目は「整復法」。整復法とは、骨折した場所や関節が外れた場所をもとに戻す施術法のことです。患部の状態を柔道整復師が問診・触診・視診などによって確認してから、引っ張ったり圧を加えたりします。

固定法

2つ目は「固定法」。骨折や脱臼といった損傷箇所に対して、包帯や三角巾、添え木である副木(ふくぼく)などを使って、柔道整復師が一定期間動かさないように固定します。患部の腫れと血管や神経の損傷を予防したり、再発・変形を防いだりするのが目的です。

後療法(こうりょうほう)

3つ目の「後療法」(こうりょうほう)は、傷ついた部分の回復を促す施術方法。後療法には低周波や超音波を使用する機器などによって施術を行なう「物理療法」、リハビリテーションを目的とした「運動療法」、お客様の体を柔道整復師が揉んだりさすったりする「手技療法」があります。

このように柔道整復師は、手術することなく自然治癒力を活かす「非観血的療法」で施術を行なうのです。

理学療法士も柔道整復師と同じく医療系の国家資格を要する仕事ですが、理学療法士はリハビリテーション、柔道整復師はケガへの施術がメイン。また理学療法士には開業資格がなく、柔道整復師には開業権が認められているなどの違いもあります。

柔道整復師になるには【国家試験編

柔道整復師になるには【国家試験編】

柔道整復師になるには、国家試験に合格することが必要です。国家試験は、高等学校卒業もしくは高等学校卒業と同等の資格を取得し、柔道整復師養成施設として認められている専門学校・大学で、必要科目を履修していなければなりません。

柔道整復師国家試験は、毎年3月上旬に年1回実施。解剖学や生理学、一般臨床医学、運動学といった11科目の筆記試験(マークシート形式)が行なわれます。

国家試験の合格発表後に、書類に必要事項を記入して柔道整復師名簿に登録すると、柔道整復師の免許が取得できるのです。

柔道整復師のための国家試験は、全都道府県で開催されるわけではありません。北海道・宮城県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・広島県・香川県・福岡県・沖縄県でのみ行なわれます。

柔道整復師になるには【学校編

柔道整復師になるには【学校編】

柔道整復師を目指すためには、柔道整復師養成施設として認可を受けた専門学校・大学で、実技や基礎医学を学ばなければなりません。

養成施設・学校では、一般教養や生命倫理など医療従事者に適した人間性を育成する基礎分野、人間の体の構造・機能や柔道、社会保障制度などを学ぶ専門基礎分野、実習を通して施術方法を学ぶ専門分野という3つの分野の教育を受けます。(※学校によって分野や科目の名前は異なります。)

また柔道整復師になるための国家試験では、1988年(昭和63年)に実技試験が廃止されました。しかし養成施設で行なわれる認定実技試験において、柔道実技・柔道整復実技が審査されます。実技試験に合格しないと卒業できず、国家試験の受験資格は得られません。

このように、柔道整復師が目指せる大学・専門学校では学習する内容はほとんど同じです。ここでは、大学・専門学校の違いとそれぞれのメリットについてご紹介していきます。

柔道整復師が目指せる大学

大学の特徴として、入学する学生は高校卒業したての18歳が多いことや、4年制であることが挙げられます。

大学で柔道整復師を目指すメリットは学歴が「大卒」となることや、4年かけて一般教養科目なども幅広く学べることなど。また柔道整復師として、スポーツトレーナーやパーソナルトレーナーなどに活躍の場を広げたい場合、大卒以上でないと取得できない資格もあります。さらに教員免許も大卒でないと取得資格が得られません。幅広い視野を身に付けたい方、様々な資格の取得を目指している方は大学がおすすめです。

ただ柔道整復師が目指せる大学は少なく選択肢は限られてしまう他、専門学校より1年長いので、専門学校に通った方より卒業まで時間がかかり、学費も高くなってしまいます。

柔道整復師が目指せる専門学校

専門学校の特徴として、3年制であること、大学よりも実習が多いことなどが挙げられます。

専門学校で柔道整復師を目指すメリットは、柔道整復師関連の科目に特化したカリキュラムで即戦力が身に付きやすいこと、業界とのつながりが強く就職に有利になること、夜間部が設置されているので、社会人で柔道整復師への転職を考えている方も通えることなど。さらに学校の数が多いので選択肢が広く、また大学より在学期間が1年少ないためその分学費が安く済みます。

大卒資格が得られない点がデメリットですが、柔道整復師として早く活躍したい方は専門学校がおすすめです。

柔道整復師の難易度

柔道整復師の難易度

大学・専門学校といった養成施設で柔道整復師に必要な科目を学習したあと、国家試験に進みます。国家資格取得のための国家試験合格率は減少傾向。かつては9割前後の合格率でしたが、6割程度に減っています。

柔道整復師の難易度について、他の資格と比べてみましょう。

まず理学療法士。理学療法士も柔道整復師と同じく、3年間以上養成学校に通い、国家試験を受けて資格を取得しますが、理学療法士の国家試験合格率は8~9割のため、柔道整復師の方が難易度は高いと言えます。

次にはり師・きゅう師あん摩マッサージ指圧師です。ツボに対してはり(鍼)を使用して刺激したり、きゅう(灸)で温めたりして不調を改善へと促すはり師・きゅう師も、肩こりや腰痛といった不調を和らげるあん摩マッサージ指圧師も、柔道整復師・理学療法士と同様に専門学校・大学で3年以上学び、国家試験を受けなければなりません。はり師・きゅう師の合格率は、7~8割程度、あん摩マッサージ指圧師の合格率は8割以上で、柔道整復師より合格率が高いです。

大学・専門学校で国家試験の合格率に大差はありません。しかし専門学校のなかには、高い合格率を魅力として謳っている学校もあります。

難易度が上がっている柔道整復師ですが、高齢化や女性の社会進出に伴って需要は増加傾向。将来性の高い職業と言えます。

柔道整復師になるための勉強方法

柔道整復師になるための勉強方法

国家試験は基礎的な内容が出題される必修問題と、科目別の問題である一般問題に分けられています。必修問題の合格基準は正答率8割以上、一般問題の合格基準は正答率6割以上で、両方の基準を満たすと国家試験合格となるのです。

ここでは、国家試験の対策方法をご紹介していきましょう。

教科書・参考書を活用する

国家試験は、主に教科書から出題されるので、教科書の内容をしっかりと捉えることが大切です。しかし、11科目すべての教科書を常に持っていることはできません。そのため、科目がまとめられた参考書を使用するのも良いと言えます。

要点が整理された参考書は、柔道整復師の学習内容すべてを抑えられてはいませんが、暗記が重要となってくる解剖学・関係法規などの勉強にぴったりです。 参考書の中でも、過去問から傾向を分析して作られた「国試黒本」がおすすめ。国試黒本は毎年多くの箇所を改定して最新版に更新している参考書で、赤シートを使用しながら重要部分が暗記できることに加えて、読み込んでいくと黒文字部分の準重要箇所も覚えられるという工夫がされています。

学校のサポート体制を利用する

学校によっては、独自の教材を使用している場合があります。この教材は学校が分析したオリジナル教材で、質の高い学習を受けることができるのです。

また定期テスト・模擬テストを行なっている学校では、自分の成績や学習状況を学生自身も、学校側も把握することが可能。さらに分からないところを解決してくれるような、個別で相談できる学校もあります。

国家試験の合格を目指すためには、サポート体制が整っている学校を選ぶことも重要です。

過去問を使用する

柔道整復師の国家試験は、過去問を使用して勉強していくことも大切です。

国家試験はマークシート形式のため、過去問の選択肢も利用していきましょう。知らない用語が選択肢に出てきた場合にはしっかりと調べて理解すると、他の重要な用語も抑えることができます。

国家試験の勉強は、範囲が広い一般問題に偏ってしまうことが多いので、必修問題も過去問を10~15年分ほど入手して、重点的に解いていくことが重要です。

柔道整復師として開業する資格とは

柔道整復師として開業する資格とは

柔道整復師は開業する権利がある職業で、個人で接骨院・整骨院を開業することができます。

開業するためには、まず「施術管理者」にならなければなりません。施術管理者とは、療養費の受領委任を取り扱える柔道整復師のことです。

柔道整復師の施術では、骨折・脱臼、捻挫・打撲・挫傷の場合に健康保険が適用できます。この健康保険の取り扱い方は、お客様が施術料金の全額を一度支払い、あとから申請して、健康保険組合などの保険者に自己負担金額を除いた金額の払い戻しを受ける「償還払い」と、お客様が窓口で施術料金の2~3割(自己負担分)を支払い、柔道整復師が残りの金額を保険者に請求する「受領委任」の2種類。償還払いが基本ですが、お客様の負担になるため、受領委任が可能となっているのです。

接骨院・整骨院では、施術管理者の資格を持つ柔道整復師がいないと受領委任が行なえません。施術管理者の柔道整復師になるには、資格取得後の実務経験管理者研修が必要。かつては柔道整復師の資格のみで施術管理者になれましたが、不正請求や柔道整復師の質の低下などの経緯があり、2018年(平成30年)4月よりこれらの要件が義務付けられました。

実務経験の長さは届出のタイミングで異なります。また2日間で行なう施術管理者研修は、申込みホームページへのアクセスが集中しやすいため、注意することが大切です。

柔道整復師としてステップアップできる資格

柔道整復師としてステップアップできる資格

柔道整復師の資格の他に取得しておくと良い資格をご紹介します。

鍼灸師

鍼灸師は「はり師」「きゅう師」という別々の国家資格をまとめた表現。はり師・きゅう師の資格を両方取る方が多いので、「鍼灸師」と呼ばれるのです。

はり・きゅうを使用した施術を行なう鍼灸師の資格を取れば、柔道整復師としては筋肉などの外側に、鍼灸師としては内蔵・精神に働きかけることが可能。またケガの処置から体の調子を整えるコンディショニングまで対応可能になってスポーツトレーナーとして活躍できたり、就職の際に採用数がアップするとともに待遇面の条件が良くなったりすることもメリットです。

学校によっては柔道整復科・鍼灸科両方に通うと2つ目の学科の学費が減免される場合もあります。

アスレチック・トレーナー

アスレチック・トレーナーは、健康管理やケガの予防、応急処置、体力トレーニングなど、あらゆる方面からスポーツ選手を支える職業。

柔道整復師の資格を取得したあとに、民間資格「認定アスレチック・トレーナー」(JATAC-ATC)を取得しておくと、よりスポーツ選手から信頼され、スポーツ業界で活躍できます。

認定アスレチック・トレーナーの受験資格が取得可能な学校では、ダブルライセンスの取得が簡単です。

介護福祉士

介護の世界でも活躍する柔道整復師。柔道整復師の資格を持つと、高齢者の方を歩行の練習や筋力のトレーニングなどの観点からサポートする「機能訓練指導員」として働けるのです。機能訓練指導員は高齢化によりニーズが高まっているため、場合によっては接骨院・整骨院で勤務するよりも給与・年収がアップすることもあります。

そんな介護の世界でより活躍するには、柔道整復師の他に介護福祉士の資格を持っておくのがおすすめ。介護業務が行なえるだけでなく、介護の相談にも対応できる介護福祉士の資格があると、介護のプロとしての業務の幅が広がります。

理学療法士

リハビリテーションを専門的に行なう理学療法士と、骨格や筋肉を専門的に扱う柔道整復師の両方の資格があると求人の幅が広がるとともに、患者さんに対してリハビリテーションの知識を活かしたアプローチをすることもできるようになります。

それぞれ3年間ずつ学校に通わなければならないので、両方の資格を取得するには最低でも6年間は必要ですが、メリットは大きいです。

まとめ

柔道整復師は、国家試験に合格しなければ資格を取得できない職業です。国家試験を受けるためには、大学・専門学校などで必要な科目を履修しなければなりません。

また柔道整復師は条件を満たせば接骨院・整骨院の独立開業ができるだけでなく、介護の場やスポーツトレーニングの場でも活躍することが可能。さらに理学療法士やアスレチック・トレーナーといった資格も持っておくと、求人数が広がるとともに、仕事内容の幅も広がります。

※この情報は2020年(令和2年)9月の情報に基づいて作成されています。

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