第67回国民体育大会柔道競技

大会直前インタビュー

2012年10月5日(金)〜8日(月・祝)に開催される「第67回国民体育大会柔道競技」について、岐阜県柔道協会の谷口満理事長にお話をお伺いしました。

岐阜県柔道協会 谷口満 理事長 インタビュー

岐阜県で開催される国民体育大会に向けた柔道強化

谷口満理事長1

岐阜県は、これまで国体の柔道競技で上位入賞がないんですよね。

ですから、ある程度の成績まで入賞できるように強化しようとするのは、大変なことなんですが、「頑張らないといけない」そういった気持ちを、柔道協会の皆に浸透させながら盛り上げていきました。

県の方針が一番大きく、柔道強化のために「ぎふ柔道クラブ24」を作りました。資金も要りますので、県から補助を頂き、もちろん協会からも出資し、色々な強化活動をやって参りました。

岐阜国体が決まった十年前から柔道強化へ向けて、色々な対策を行なってきました。そのひとつとして、県の指導で「ジュニアグロウアップ」というものがあります。これは、岐阜国体の開催が決まり、10年後の開催年にあわせ、高校生になる小学生を強化していこうというものです。

ですがこれは、こちらの思い通りには行きませんでした。国体のために残ってくれと言っても、他県の強豪校へ行ってもっと強くなりたいと言われれば手が出せないのです。

県内ではなかなか育たないというのもあるかもしれないのですが、強い選手は中学校から、強さを求めて県外へ出て行きます。県内に強い大学や高校がなかったため、県内に強い選手が残らないという問題がありました。

事実、岐阜県で開催される国体に向けて県に留まってほしいと強い選手に嘆願しましたが、断られました(笑)。

一番大変だった選手集め

谷口満理事長2

全国の国体の代表選手は相当、レベルが上がっています。ここで勝つためには、それなりの選手を揃えないといけません。

そこで、全国の学生をリストアップし、県外に流出した選手に「国民体育大会ふるさと選手制度」を利用して岐阜県代表として出場して貰えないか、岐阜県柔道協会一丸となって交渉を行ないました。

国体に出場するには、岐阜県に在住していないといけないという規制があります。県内に在住していても周りに強い選手がいないので、練習をしても強くなるには限界があるのです。

強い選手を呼んで稽古して頂きましたが、予算が掛かってしまうので、毎回はできません。

様々な足かせがあり、練習環境が整っていないという弱小の県では非常に大きな問題です。 選手を集めるのが、一番大変でしたね。

底辺の柔道人口の減少

谷口満理事長3

他県から国体のために来て頂いた岐阜の代表選手は、国際大会などに出場しているので、その選手達は飛び抜けて強く、色々な大会で優勝しています。

本当は、県内の選手達もレベルを上げて国体の代表に選ばれた選手達に立ち向かい、ある程度の成績を残すといった強さが欲しいところです。

県内の高校に女子柔道の強豪、鶯谷高校がありますが、その強さは今、沈黙しております。以前は部員も大勢在籍しており、練習をする環境が非常に整っておりましたが、時代の流れでしょうか、部員も減り練習する環境が悪くなるという懸念材料があります。

少年柔道は育っていますが、前にも述べた通り、中学校において柔道を行なう環境が整っていないのです。

追い討ちを掛けるように武道必修化で柔道を選択する学校が少ないこともあり、高校ではさらにレベルが下がってしまいます。全国的な傾向ではありますが、柔道人口は今、本当に頭打ちなのです。

格好の良い「サッカー」や「野球」といったスポーツに子供達が集まってしまい、柔道は「苦しい」「きつい」「汚い」という3Kのスポーツと思われ、現状ではなかなかやる人がおりません。

武道必修化の県内での現実

谷口満理事長4

県内での武道必修化については予想外の結果でした。もう少し柔道を選択して頂ける学校があるのかと思っていたのですが…。

剣道ですと、「防具」と、「道衣」を購入しないといけないので、資金が掛かりますが、柔道は「道衣」ひとつで資金が掛かりません。ですので、柔道を選択される方が多いのではと思っておりましたが、蓋を開けたら剣道の方が多かったのです。10%にみたないですからね。ですがこれは色々な影響があるかと思います。

今、柔道は危険だと色々なマスメディアで報道されており、中学校の校長先生と話をすると本当に「大丈夫なのか?」と質問があって、心配されています。

危険が伴うなら、剣道の方を選択しようという流れがありますね。

それらが影響しての結果だと思っております。

柔道普及に向けた取組み

谷口満理事長5

中学校の武道必修化に伴い、文部科学省からの要請があり、私も中学校で柔道の指導を行ないます。

事実、柔道事故はありますので、否定はできませんが、柔道協会も事故のないように色々理解を得ながら施策を進めていこうと思っています。

「柔道をやらない」では、文部科学省の方針である「子供を鍛えること」に対しネガティブな話となってしまいます。色々な施策を取らないといけないと思っておりますが、具体的な案というのは現時点ではないのも事実です。

嘉納治五郎師範が行なっていた教育的な見地に立った柔道の指導などを地道に行なっていこうと考えております。

受身ばかりでは、子供は楽しくないと思います。いかに柔道を楽しく好きになるように行なうかといった場合、受身ばかりでなく、基本をやって相手を投げる楽しみとか、相手を崩して投げるといった面白みを教えないといけません。そのようなことをいかにうまく教えるかということが問題だと思います。

ですので、力のある相手を投げた技とか、抑えることができる寝技にはコツがありますので、ただ、危ない、危ないと何も教えなかったら成長はありません。コツを習得したときの充実感なども教えたいですね。

指導者が指導力を高めていき、柔道の普及発展に努めることが大事なのです。

全日本柔道連盟も色々な施策を行なっておりますので、大きなところはお任せし、その施策に沿って、現場は対処していくことになると思います。

国際級の選手が揃った成年女子の部

谷口満理事長6

少年女子の部で期待するのは大垣日本大学高校の山中満紀選手です。山中選手は先日行なわれた「平成24年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)柔道競技大会」78kg級において準優勝をし、今大会も非常に期待しております。

全国高等学校総合体育大会(インターハイ)柔道競技大会2012年大会
(女子78kg級)

成年女子の部については、出場する三人が国際大会を経験する選手です。特に大将(重量級)の石山麻弥選手は、岐阜県の株式会社丸順に就職し、2010年度と2012年度の「全日本実業柔道個人選手権大会」78kg超級のチャンピオン。

全日本実業柔道個人選手権大会2012年大会(女子78kg超級)

全日本実業柔道個人選手権大会2010年大会(女子78kg超級)

この石山選手がキーポイントになるかと注目しております。石山選手は特にチームを纏めてくれていますので、チームワークも育ち良い結果が残るのではないかと期待しています。

先鋒(52kg以下級)の伊部尚子選手は普段48kg級に出場している選手です。国体では階級がひとつ上がり体重にハンデをかかえますが、国際大会も経験しているので問題ないのではないでしょうか。

中堅(70kg以下級)の田中美衣選手も普段は63kg級に出場の選手。2010年に開催された「世界柔道選手権 東京大会」で準優勝と実績がありますが、70kg級ではやはり未知数なところがあります。本人のやる気でカバーしてほしいと思いますね。

まずは入賞、そして総合優勝

谷口満理事長7

少年男子の部は、すべての選手が同じようなレベルですので、柔道強化の結果がどれ程通用するのか見守りたいですね。

成年男子の部ですが、大将の川瀬孝司選手は81kg級の選手ですが本大会では無差別級で出場します。東海地区の大会で140kgの選手を相手に、得意の背負投で勝利し、すべての試合をほぼ1本勝ちで決めました。今年の4月「全日本柔道選手権大会」に東海地区代表として出場した選手なので、無差別級でどれくらいやれるのかが楽しみです。

次鋒は73kg級の粟野靖浩選手です。国際大会でも活躍している選手ですので、怪我がなければここが一番のポイントゲッターとなります。

チーム岐阜皆で一致団結をしとりあえず入賞を目指します。それが総合優勝に繋がりますので、総合優勝に貢献できるよう頑張ってほしいと思います。

監督の采配と、今までの皆の頑張りが結実して、いい方向に向けば必ず達成できると信じております。

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