金野潤強化委員長に聞く「柔道グランドスラム大阪2019」

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柔道グランドスラム大阪2019の観戦がより面白くなるポイントをご紹介!金野潤強化委員長に聞く「柔道グランドスラム大阪2019」

今年の柔道グランドスラム大阪は、今夏の世界柔道選手権東京大会(以下、世界選手権)で優勝した選手が、来年の東京五輪(柔道)代表に内定する可能性のある大会ということで、当然、ここで決めたいという気持ちで臨むと思いますし、逆に、その選手を追う立場の選手は絶対に阻止したいという気持ちで臨む、どちらの立場の選手にとっても非常に重要な大会になることは間違いありません。

世界選手権代表で、今回優勝できなかった選手も、現時点ではまだ一歩リードした状態にあるわけですが、果たしてそのリードを守れるか、あるいは、逆に世界選手権に出場していない選手にとっては、今大会で結果を残し、今後のマスターズや柔道グランドスラム・パリ、柔道グランドスラム・デュッセルドルフに希望をつなげられるか、そこが今大会の見どころになってくると思います。

また、次代を担う若い選手にとっては、これほど大きな舞台に出られる機会というのは滅多にありませんから、貴重な経験になると思います。ここでいろいろなものを学び、今後に活かしてもらいたいと思います。

世界柔道2019 日本代表優勝選手
世界柔道2019
日本代表優勝選手

世界選手権で優勝したのは、男子では66kg級の丸山城志郎(ミキハウス)と73kg級の大野将平旭化成)、女子では52kg級の阿部詩日本体育大学1年)と素根輝環太平洋大学1年)の4選手。いずれも今大会で優勝し、強化委員会で3分の2以上が認めれば、その時点で代表内定となります。

これは、2017年の世界選手権から取り入れた制度ですが、この制度に則って世界選手権代表の内定が出たのは今までに4名。2017年の高藤直寿パーク24)と阿部一二三(日本体育大学4年)、2018年の阿部詩と新井千鶴三井住友海上)ですが、連勝できなかったのは1階級、女子70kg級の新井だけなんですね。そういう意味では、早くに内定を出し、早くから調整したことで、一定の効果があったと見るべきだというのが強化委員会の認識であり、それに基づいて今回も内定制度を継続しています。

直近の世界選手権で優勝し、国内の上位4選手が出場する最高峰の戦いでも優勝すれば、それはもう代表にふさわしい、抜き出た力があると見ても良いと思うんです。最終的には、強化委員3分の2以上が認めるという手順が必要ではありますが、両大会で優勝した場合は、内定が出る可能性が大きいのではないかと思います。

東京五輪(柔道)の内定が出る可能性のある大会ということで、国内外から注目されていますし、選手たちも非常に緊張するのではないかと思いますが、そのプレッシャーの中で勝ち切れるようでなければ、地元開催の東京五輪(柔道)で、力を出し切れないと思います。技術やスタミナもさることながら、メンタルも非常に重要です。はっきり言えることは、今回の柔道グランドスラム大阪は、他のグランドスラムやグランプリとは意味が異質なものになるということです。

どの階級も見どころはたくさんありますが、とりわけ、今大会に東京五輪(柔道)の代表内定がかかっている4階級には注目が集まると思います。

男子66kg級は、世界選手権優勝の丸山に対して、2017年、18年の世界チャンピオン阿部一二三が、そして、73kg級では大野に対して、2017年世界王者の橋本壮市(パーク24)が挑む。阿部にしても橋本にしても、当然、あきらめていませんから、かなり激しい試合になることが予想されます。

女子の52kg級も阿部詩に対して志々目愛了德寺大学職員)が、そして、78kg超級も素根に対して朝比奈沙羅(パーク24)が、いずれも「自分が優勝して東京五輪(柔道)に出るんだ」という強い執念を持って挑んでいくと思います。技術的にはそれぞれ非常に高いものを持っているわけですから、あとは試合に向けての準備と気持ちの戦いになるでしょうね。

その他の階級でも、60kg級の永山竜樹(了德寺大学職員)と高藤、81kg級の藤原崇太郎(日本体育大学3年)と永瀬貴規(旭化成)など、現時点ではほぼ互角に近い状態と言っていい状況ですから、相当熾烈な争いになると思います。あと、女子の48kg級は、五輪代表になるために階級を落とした角田夏実(了德寺大学職員)と2017年世界チャンピオンの渡名喜風南(パーク24)がどのような戦いをするのか。角田の巴投や腕挫十字固は、分かっていてもかかってしまいますから、渡名喜がどう対処し、どんな試合展開になるのか興味深いです。

繰り返しになりますが、今年の柔道グランドスラム大阪は、来年の東京五輪(柔道)代表を決める上で、非常に重要な大会です。出場する選手たちには、万全の状態で悔いの残らぬ試合をしてほしいと思います。

※掲載内容は2019年11月14日時点のものです。

金野潤強化委員長のプロフィール

■ 生年月日:
1967年3月20日
■ 出身地 :
東京都 東京都のご当地あれこれ検索
■ 出身大学:
日本大学
【戦績】
1990年
  • 嘉納治五郎杯東京国際柔道大会 無差別級 2位
1991年
  • アジア柔道選手権大会(日本:大阪) 無差別級 優勝
  • 全日本柔道選手権大会 2位
1993年
  • アジア柔道選手権大会(マカオ) 無差別級 優勝
  • 全日本柔道選手権大会 2位
1994年
  • 全日本柔道選手権大会 優勝
1997年
  • アジア柔道選手権大会(フィリピン:マニラ) 95kg超級 優勝
  • 全日本柔道選手権大会 優勝
1998年
  • 講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 100kg超級 優勝
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柔道チャンネル「柔道グランドスラム大阪2019」について
「柔道グランドスラム大阪2019」は、(公財)全日本柔道連盟が主催する国内唯一の国際大会ですが、今回の2019年大会は、東京五輪(柔道)の代表選考をかねているため一味違います。誰もがあこがれる五輪の舞台。限られた出場枠を狙い、柔道選手が熱い戦いを繰り広げます。もちろん、戦う相手は日本人選手だけではありません。来年の東京五輪(柔道)を見据えた世界との戦いに目が離せません!
世界柔道で優勝した「丸山城志郎」「阿部詩」「素根輝」は、柔道グランドスラム大阪2019では、どのような戦いを見せるのかも見どころ。他の選手も、柔道グランドスラム大阪2019での活躍で日本代表の座を勝ち取れるか。興味深い柔道が展開されます。柔道チャンネルでは、2019年11月22~24日に開催される「柔道グランドスラム大阪2019」の情報を発信しております。出場日本選手の紹介や過去の大会成績、写真などを掲載していきます。もちろん、選手の組合せや試合結果も掲載!世界各国の柔道家による熱い戦いを、ぜひご覧下さい。
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