著名な柔道家インタビュー

徳野和彦 全日本柔道女子ナショナルチームコーチその1

代表選手の選考争いが熾烈な女子ナショナルチームを指導する徳野コーチ。選手達への思いや、自身の最大のライバル・野村忠宏選手のことを、実直さと几帳面さをにじませながら丁寧に語って下さいました。

徳野和彦氏

プロフィール

  • 生年月日:1974年5月1日 出身地:愛媛県 所属:コマツ
  • 出身大学:東海大学 出身高校:新田高校
  • 主な戦歴

    • 1994年 | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
      1995年 | アジア柔道選手権大会(インド:ニューデリー) 60kg級 優勝
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
      1996年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 3位
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
      1997年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
       | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 95kg超級 3位
      1998年 | フランス国際柔道大会 60kg級 優勝
       | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
      1999年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
       | 世界柔道選手権大会(イギリス:バーミンガム) 60kg級 2位
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
      2000年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 95kg超級 3位
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
      2001年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
       | 世界柔道選手権大会(ドイツ:ミュンヘン) 60kg級 3位
      2002年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 3位
      2003年 | 嘉納治五郎杯国際柔道選手権大会 60kg級 3位
       | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 2位
       | 講道館杯日本柔道体重別選手権大会 60kg級 優勝
      2004年 | 全日本選抜柔道体重別選手権大会 60kg級 3位

「黒帯までやめない」と誓った少年時代

徳野和彦氏柔道との出会いは、私が保育園児のとき、6歳上の兄(義隆)が小学生の頃に通っていた伊予柔道会に、送り迎えでついて行ったのがきっかけです。当時、その道場は小学1年生からしか教えないという方針でした。小学1年生になるとすぐ、親に「やりたい」と頼み、「黒帯取るまでやめないか?だったらやらせてやる」と言われ、「絶対取るまでやめない」と約束し、道場に通わせてもらいました。

兄は、成長痛(※)で膝の痛みから小学6年生までしか柔道を続けることができませんでした。結局兄とは入れ違いになってしまい、一緒に道場へは通っていません。

※成長痛: 正式名称を、骨端症(こったんしょう)と言い、腕や足の成長軟骨が急激に伸びることが関係していると言われています。運動により起こりやすくなりますが、たいていの場合、成長期の終了とともに完治します。

私も背が低いんで、いつか兄のように成長痛になるだろうなと思っていたんですけど、残念ながら膝も出なかったし、背も伸びませんでした。(笑)

畳の上で過ごし、基礎を養った学生時代

小学校卒業後は、柔道を始めた伊予柔道会と港南中学校(愛媛県伊予市)柔道部の両立、その後、新田高等学校(愛媛県松山市)に進みました。どちらもスポーツ部の活動には熱心な学校でしたので、畳に上がらない日はない生活です。

その後、東海大学に入学して、さらに柔道浸けになりました。恩師は、佐藤宣践(のぶゆき)先生、山下泰裕先生や中西英敏先生。どの先生方も日本柔道を支えてこられた方々です。大学生活は柔道の技術だけでなく、たくさんの友人にも出会え、自分にとって視野が広がるたくさんの経験をさせてもらいました。

東海大学時代とライバル・野村選手との試合

徳野和彦氏大学時代での一番良い印象として残っていることは、やはり、全日本選抜柔道体重別選手権大会で優勝(1998年、1999年2連覇)したことですね。

そして、一番悔しかったのは、大学4年生のとき、全日本選抜柔道体重別選手権大会(2000年)で、野村(忠宏)選手に投げられ、シドニーオリンピック(2000年)に行けなかったことです。

高校時代のインターハイや合宿で野村選手と一緒に練習したときは、そんなに強い選手だと意識はしていませんでした。

あの試合では、私が背負投に入って、「あ、次いける」って思って返った瞬間に、ボコッと投げられました。そのとき初めて、「強いな」と思いました。それまでは、割りとやりやすいタイプだと思っていましたから。

バランスとタイミングの必要性

柔道に限らず、人には自分に合った「バランス」ってものが必要だと思うんです。柔道家は、体を使う時間がすごく長い。そのため、「体を動かす」、「栄養を摂る」、「休養を取る」。この量とバランスが重要だと思います。

体をたくさん使うからこそ、たくさん食べなきゃいけないし、たくさん寝なきゃいけない。このバランスが崩れると、ベストの状態ではなくなり、体は動いてくれません。

そして、その「栄養」「休養」にもタイミングが必要です。稽古したあとタイミング良く食べ、タイミング良く休養を取ることが、強くなるために重要です。目標のために「バランス」と「タイミング」の必要性を、柔道の技術と同様選手へ伝えたい。コーチとしても、そこをちゃんと考えながらやって行きたいなと思っています。

※2010年8月現在


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