著名な柔道選手インタビュー

  

向翔一郎(ALSOK)1/2

2018年の柔道グランドスラム大阪や、2019年の全日本選抜柔道体重別選手権大会での優勝など、その名を轟かせる向翔一郎選手。中学、高校と長い間、柔道との向き合い方に苦労し、思わぬ出来事から真摯に柔道に取り組むこととなった過去や、柔道やライバル選手に対する想い、そしてこれから控えている東京五輪(柔道)に向けての目標などを語って頂きました。

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姉に付いて行って始めた柔道

姉について付いて行って始めたはじめた柔道

私の父が柔道の先生を務めていたこともあり、4歳のときに姉に付いて道場に通っていました。ただ、道場で柔道をするというよりは、姉に付いて行くことのほうが大切で…。父も、この頃の自分に柔道をやらせるつもりはなかったようです。

小学1年生になると、白根柔道連盟凰雛塾に所属して、柔道に取り組むようになりました。

小学3年生までは自由に練習させてもらえましたが、あまり期待されて柔道をしていたわけではありません。好き嫌いという感情より、「練習に行かないといけない」といった、習慣に近い感覚で道場に通っていたのを覚えています。

厳しかった父の指導

厳しかった父の指導

柔道を真剣に練習するようになったのは、小学4年生のとき。全国大会に出場するようになってから期待されるようになり、それに合わせて練習量も増えていきました。父からの指導は、とにかく厳しかったのを覚えています。

おかげさまで、小学4年生のときは、自分の柔道人生の中で一番強かった時期なのではないかと言うくらい、試合で勝ち続けることができました。柔道をしているとき以外は優しかった父ですが、あの厳しい指導がなければ、自分はその後も甘い考えで柔道と向き合っていたかもしれません。

柔道以外のスポーツは水泳を少しと、練習のない日には父とキャッチボールをしていたことがありました。ちなみに父は、当初私を柔道家ではなく野球選手になるよう育てるつもりだったそうです。

講道学舎というプライド

講道学舎というプライド

中学生になって講道学舎に所属したきっかけは、白根柔道連盟凰雛塾の先生が講道学舎の出身で、私が小学校を卒業すると同時に講道学舎の先生になったことです。

その先生は、金鷲旗高校柔道大会などで活躍された選手で、私が小さいときからいつも面倒を見てくれた、いわばお兄さんのような存在でした。

白根柔道連盟凰雛塾は、練習こそ厳しいですが、1歩道場を離れると皆家族も同然というくらい仲が良く、オンオフの切り替えが、とてもしっかりしている先生が多い道場だったと思います。

講道学舎での練習は、非常にハードなものでした。ただ、自分はその中でも手を抜くのが上手で…。講道学舎に入ると、練習がきつすぎて皆痩せていくのですが、私だけ10kgくらい太ってしまいました。先輩に可愛がられて、色々ご馳走になったことも原因のひとつとは思いますが、講道学舎に入って太った人は、私が初めてだそうです。

講道学舎を辞めたあとは雄山中学校に入学するのですが、「講道学舎で柔道をしていた」というプライドが邪魔をして、伸び悩んでいた時期でもあり、父からも「そんな変なプライドは捨てろ」と厳しく指導されることがありました。

他にも、中学時代は父と言い争いをするなど、色んな人に迷惑をかけてしまいました。今でも申し訳ないことをしたなという気持ちが残っています。中学生とはいえ、まだまだ未熟だったと感じることがあります。

本気で柔道と向き合った「ある出来事」

本気で柔道と向き合った「ある出来事」

高校に進学しても、まだ講道学舎のプライドを捨てきれずにいました。父の母校でもある高岡第一高校に入学すると「講道学舎出身の向翔一郎が入学してきたぞ」と、ちやほやされたこともあって、練習に熱心に取り組むことが少なかったです。

そうして迎えた新人戦で、中学のときには圧勝した同級生と対戦して負けてしまいました。悔しい気持ちはあったのですが、それでも柔道と真剣に向き合わずに過ごしていると、とうとう父からこれまでにない剣幕で注意されて、そこで初めて「自分はとんでもない負け方をしたんだ」と痛感しました。

そのあとは練習にも真摯に取り組むようになったのですが、高校2年生の冬に、監督がガンで亡くなりました。監督は父の先輩であり、私も小さいときから知っていた方なので、すごく悲しかったです。何より、いつも私のこと気にかけてくれていたので、その恩返しができなかったことと期待に応えられなかったことが、とにかく心残りで…。

この出来事をきっかけに、これまで取り組むことのなかったウエイトトレーニングにも積極的に取り組み、翌年の全国高等学校総合体育大会(インターハイ)柔道競技大会(以下、インターハイ)では81kg級で5位に入賞することができました。

インタビュー:2019年3月

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今回、著名な柔道選手としてインタビューしたのは、男子90kg級にて活躍する向翔一郎選手です。厳しい父の指導の下、実力を持っていたからこそのプライドに悩まされ、中学・高校時代の思春期に柔道との向き合い方が掴めなかった向選手。しかし恩師の死をきっかけに「期待に応えたい」という気持ちが、彼の柔道に対する想いを強くします。柔道グランドスラム・パリでは負傷した対戦相手に肩を貸す姿が、多くの柔道ファンの感動を呼びました。今後の活躍が要注目である、向選手の幼い頃から現在までをインタビューにてご覧下さい。

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