「福見友子」著名な柔道家インタビュー

福見友子

現役時代は多くのタイトルを獲得。現役引退後は柔道の指導留学を経て、JR東日本女子柔道部のコーチに就任した福見友子氏。柔道を始めたきっかけ、学生時代の柔道の思い出や、指導者としての今後の目標についてお話を伺いました。

柔道との出会い

柔道との出会い

柔道を始めたのは、小学校2年生のとき。前年にバルセロナオリンピックがあり、母親と一緒に柔道の試合を見ていたことがきっかけでした。

武道をやらせたかった母親に勧められて町道場に連れて行ってもらい、最初は回転運動や逆立ちなどをやったのですが、もともと体を動かすのが好きだったので、すごく楽しかった記憶があります。「柔道でもこういうことをやるんだ」と惹かれ、道場に入りましたね。

実際に道場に入ってから最初にやったのは受身の練習でした。実は私にとって、この受身の練習がとても辛くて、練習中に泣き出してしまっていた程。

ですが、我慢強く練習を続けたことで受身をマスターすることができ、本格的な柔道の技を教えてもらえるようになりましたね。

学生時代の柔道

学生時代の柔道

中学・高校時代は、まさに柔道の基盤を作ってくれた重要な時期でした。特に高校時代は、誰にも負けないくらい練習に取り組んだと思っています。

練習の成果が結果としてしっかり出ていた時期もあれば、逆にいつも通りの練習をして自分なりにやり込んでいたのに、なかなか結果が付いてこなかった時期もありました。

当時はこんなに稽古を積んでいるのに何故勝てないのかと自問自答していましたが、今思い返してみると、技術的な問題と心の問題が大きかったのかなと思います。周りから注目されていたことで、自分を着飾ろうとしてしまった部分がありましたしね。

ですが、どんどん試合に負けたことで、初心に返って本来の自分というものを見つめ直すことができました。毎日同じことの繰り返しではありましたが、練習や試合で取り組むときの心の持ち方などが、負けるたびに変わっていったように思います。

基礎体力や基本の型、技術はもちろんですが、それ以上に精神面の成長は大きかったですね。練習に気持ちを入れて取り組むことができるようになってからは徐々に結果も付いてきたように思います。

田村亮子選手との戦い

田村亮子選手との戦い

高校時代の大会で強く記憶に残っているのは、2002年、高校2年生のときに出場した全日本選抜柔道体重別選手権大会。当時65連勝中だった田村亮子さんと戦った試合です。

柔道界を代表する田村選手と試合ができるということで喜びを感じつつも、やはり不安な部分は多くあったので、複雑な気持ちで試合に臨みました。実際に試合に勝利したときは、周りが盛り上がっていることさえも気付けていなかった程。自分では何が起きたのか分からないような状態でしたね。

試合後、報道の方々が取材に来たり、多くの方から声をかけて頂いたりして、ようやく田村さんに勝つことができたんだと理解しました。それと同時に、田村さんの偉大さを改めて実感しました。

3つの得意技

3つの得意技

私の得意技は、「背負投げ」と「小内刈り」そして「寝技」です。

「背負投げ」は、柔道を始めて最初に教わった技で、最も力を入れて練習に取り組んできました。低い態勢から仕掛ける背負投げは、実際の試合でも使って勝利していたので、思い入れのある技です。

「小内刈り」は、背負投げとの連携技として練習を重ねました。世界の舞台に出るようになってからは、さらに技に磨きがかかったと思います。

「寝技」は、特に高校時代から練習を重ねた技で、最初は基礎体力を活かして体の使い方の稽古を重ねました。筑波大学に進学してからは、技術的な部分を先生に教えて頂いたり、自分で研究したりすることで得意技になっていったと思っています。

各年代で、鍛えられた技が、自分の得意技になった感じですね。

切磋琢磨して成長してきたシニア時代

切磋琢磨して成長してきたシニア時代

ポイントランキング制になってからは、世界大会にたくさん出場させて頂きました。

その中で考えていたのは、「海外で負けたら終わり」だということ。ここで負けたら後はないという気持ちで、自分自身にプレッシャーをかけてやっていました。

また同じ階級には、海外選手だけでなく、山岸絵美選手や浅見八瑠奈選手といった強豪選手がいたので、日本選手にも負けないように心掛けていましたね。

山岸選手や浅見選手はそれぞれ柔道のタイプが違いますが、2人とも非常に優れた選手です。だからこそ私自身も切磋琢磨しながら戦え、成長できたのだと思います。

良きライバルが身近にいてくれて、自分の柔道の幅も広がったので良かったです。

指導者として

指導者として

選手を引退し、指導者としての道を進むにあたって、柔道への考え方にいろいろと変化がありました。

2014年筑波大学の職員のときに、イギリスの大学に柔道指導や交流という形で留学させて頂きました。いざ行ってみると、筑波大学のように強化されている柔道部ではなく、同好会のような趣味の世界で柔道を楽しんでいる感じでした。選手が練習に来ないこともありましたし・・・。

今まで経験したことがない雰囲気で言葉も通じないことも多い中、今、彼らがどんなことを考え、思いながら柔道をしているのか、どうやったら柔道を楽しんでもらえるかを考える毎日でした。

柔道の楽しさを伝えたいと思って過ごした1年だったので、日本では得られない経験でしたし、指導者としての幅を広げるために、とても良い機会だったと思います。

現在の私の基本的な指導スタイルは、「各選手の持ち味をいかに引き出していくか」を考え、指導していくというものです。

私の柔道スタイルが、他の選手に合うかと言ったら、そうではありません。自分自身は左組みの背負投げが得意ですが、右組みの背負投げや内股なども指導できるようにならなければならないし、選手の心の部分やコンディショニングの部分もそうだし、そういった部分をすべて含めてサポートできるのが、私の理想とする指導者の形です。

選手は自分のことを高めるために突き詰めますが、指導者は選手のことを考えて成長してかなければならないということを念頭に置いてやっています。

今後の目標と若手柔道家へのメッセージ

今後の目標と若手柔道家へのメッセージ

2015年10月からJR東日本という新しいチームでコーチとしてスタートしました。まだ始まったばかりなので、まずは選手達の目標をしっかりサポートできるように力を付けていきたいと考えています。

自らが指導者として成長し、柔道をしている子供達や、まだを柔道していない子供達にも興味を持ってもらい、社会で活躍できるような選手を育てていくことが目標です。

日本には、柔道を頑張っている多くの子供さんや学生さん、若手選手がいますが、皆さんもそれぞれ目標があると思います。そこに挑んでいく気持ちや、日々の稽古の積み重ねが、必ず自分の糧になっているということを知ってもらいたいです。

日々の積み重ねが、将来社会に出たときにいろいろな人達のために役立てられると思っているので、勝負に負けて悔しいと感じることもあると思いますが、すぐに諦めず、前に進んでいって欲しいと思います。

 

インタビュー:2015年11月

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