著名な柔道家インタビュー

  

中村淳子3/3

 

コマツ女子柔道部のコーチとして後進の指導にあたる中村淳子先生。ご自身の学生時代のお話から、谷亮子選手との戦いまで、いろいろなお話をお伺いしました。

 

イギリスでの柔道スタイル

イギリスでの柔道スタイル

その後、アトランタオリンピック金メダリストのウド・クエルマルツ選手(ドイツ)と一緒に、「ブリティッシュ柔道アカデミー」という新しくできたジュニア選手を育成する柔道クラブに、一年間イギリス留学をしました。

ヨーロッパの中でも柔道人口がそんなに多い国ではなく、フランスの様な柔道大国でもないのですが、柔道が好きな方が大勢おり、嘉納治五郎先生が柔道を指導した武道館がある程、ヨーロッパの中では柔道の歴史が古いところです。

私が留学していた当時は、柔道を競技としている選手と、柔道を趣味にしている選手が一緒になって練習していましたね。オリンピックを目指しているトップアスリートにとって、この環境が良いのかは分かりません。

日本では、トップアスリートはトップアスリート同士、趣味でやっている人は趣味でやっている人同士みたいなところがあり、柔道が好きな人達が集まって練習をするっていうのは日本ではあまり見られない光景でした。全然柔道のライフスタイルが違うなと強く感じましたね。

杉本選手のオリンピック

杉本選手のオリンピック

コマツ女子柔道部には、ロンドンオリンピックに出場した杉本美香選手がいます。

杉本選手は2010年の世界柔道選手権東京大会のときが、一番技の切れも素晴らしかったし、彼女の調子が一番良かった時期だと思います。昨年あたりから、もともとあったケガとか、やり込み過ぎたこと、試合の多さなどで、身体がついてこれない部分というのが少し出てきたところでした。

ですので、追い込みたいときに練習ができないといったなかでオリンピックの年を迎えました。

5月の最終選考である全日本体重別柔道選手権大会以降の杉本選手を見たとき、今回のオリンピックに向けた調整というのは、精一杯だったと思いましたし、彼女自身、トレーニングや、リハビリに取り組んでよくあそこまで持って行くことができたなと思います。

皆が練習しているときに、ケガとかで自分だけが別メニュー。彼女も少し出遅れてしまったことにもどかしいところがあったと思います。そのなかで気持ちをしっかり持って練習を行なっていたし、彼女がコマツ女子柔道部に所属していたのも大きかったと思います。

コマツ女子柔道部は松岡義之監督、徳野和彦助監督、谷本歩実コーチがいます。谷本コーチにいたっては、オリンピックを2回経験し、二連覇をしているので、信頼して色々な相談をできる人がチームにいるというのは凄く大きかったと思います。

また、谷本コーチが杉本選手の性格を読んで、彼女が明るく柔道に取り組んでいけるように、サポートする体制も良かったと思います。

ロンドンオリンピックを振り返って

ロンドンオリンピックを振り返って

杉本美香選手自身も金メダルが獲れていれば一番良かったのですが、皆の成績が予想と覆っていくなかで、気持ちがしっかりしていないと、自分の試合でガタガタと嫌な雰囲気になってもおかしくないような最終日だったと思うんですよね。

自分らしさというか、「一本柔道」というものを初戦から出して切り抜けたということで、彼女は気持ちを出していくことができたのではないでしょうか。

しかし対照的にオルティス選手(キューバ)は前回と対戦したときと全然体つきが違っていました。トウブン選手(中国)をずっと目標に「絶対に勝つんだ、打倒中国」と、杉本選手も対策をしてきたと思うのですが、トウブン選手が完璧に封じられるくらい、あの日のオルティス選手はすばらしい戦いでした。

トウブン選手が決勝まで勝ち上がってきた方が杉本選手にとっては良かったのかも知れませんが、オリンピックは戦況などで流れが変わっていくので怖いなと感じました。

勝敗だけじゃない柔道から学ぶこと

勝敗だけじゃない柔道から学ぶこと

柔道で一番学ぶところは「人間形成」だと思います。勝つことだけでなく、私みたいに負けてばかりの柔道人生のなかでも、学ぶことはたくさんあります。

柔道をやっている限りは、大会で勝ちたいとか、最終的にはオリンピックや世界柔道選手権で勝ちたいという目標が人それぞれあると思います。

時には負けることもあると思いますが、苦しい練習を乗り越えて、目標にしている大会までに、自分のどこを伸ばしていかなければならないのか考えることや、技術面もですが、精神面での成長は、経験なくして伸びることはないと思っています。これを繰り返すことが、自分自身の成長に繋がることだと思います。

また柔道は、色々な人と出会い、色々なことを学ぶことのできる魅力のある競技。いまでも柔道の試合を見ると感動をして、柔道というものに魅了されている自分がいます。

選手には「一本」を極めて、日本らしい柔道で勝つように育って貰いたいです。私も一ファンとして、その様な柔道を見たいと思います。

柔道をしていたからこそ感謝する気持ちとか、色々な人に支えられていたんだということを振り返ってみると分かることですので、勝ち負けに関係なく、柔道に携わることで多くのことを学んで欲しいと思います。

 

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