大野将平 強さの秘密

2016年に出場したリオデジャネイロ五輪(柔道)にて、73kg級で金メダルを獲得し、日本中を歓喜に沸かせた大野将平。
2018年の柔道グランドスラム・デュッセルドルフでは、リオデジャネイロ五輪(柔道)以降、国際大会において初の優勝を飾ると、同年の第18回アジア競技大会 柔道競技でも優勝。2019年の全日本選抜柔道体重別選手権大会では、3年ぶり3度目の優勝を果たしたことで、東京五輪(柔道)での2連覇へ期待がかかる注目の選手だ。

※2019年9月2日現在

大野 おおの  将平  しょうへい

大野 将平
生年月日
1992年2月3日
所 属
旭化成
出身道場
松美柔道スポーツ少年団
出身大学
天理大学
2012年
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 2位
  • 講道館杯全日本体重別選手権大会 73kg級 優勝
  • 柔道グランドスラム東京 73kg級 優勝
2013年
  • 柔道グランドスラム・パリ 73kg級 3位
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 3位
  • リオデジャネイロ世界柔道選手権大会 73kg級 優勝
2014年
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 優勝
  • 柔道グランドスラム東京 73kg級 2位
2015年
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 3位
  • アスタナ世界柔道選手権大会 73kg級 優勝
2016年
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 優勝
  • リオデジャネイロ柔道競技(五輪) 73kg級 優勝
2018年
  • 柔道グランドスラム・デュッセルドルフ 73kg級 優勝
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 3位
  • 第18回アジア競技大会 柔道競技 73kg級 優勝
  • 柔道グランドスラム大阪 73kg級 優勝
2019年
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 73kg級 優勝
  • 東京世界柔道選手権大会 73kg級 優勝

大野将平 とは

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柔道グランドスラム大阪2018 表彰式

2016年のリオデジャネイロ五輪(柔道)にて、73kg級で金メダルを獲得した大野将平。

2018年に出場した柔道グランドスラム大阪や2019年の全日本選抜柔道体重別選手権大会(以下、選抜体重別)で優勝を飾っていることから、2020年の東京五輪(柔道)で再び金メダルを手にする実力を持つ選手として注目を集めている。彼がこれほどの戦績を積み上げ、金メダルを手にした背景には、どんな柔道人生があったのだろうか。

大野は、1992年2月3日生まれの山口県出身。兄が柔道をしていたことや、親戚が柔道の先生を務めていることもあり、最初は道場へ遊びに行く感覚だった。しかし、その中でだんだんと柔道に対して興味を持つように。7歳のときに松美柔道スポーツ少年団で柔道を始めると、どんどん夢中になり、多くのメダリストを輩出した名門私塾である講道学舎へ入門を決意。大野の兄が先に入門して実力を付けていたことから、自分も講道学舎へ入門すれば強くなれると考えていたが、そんな考え方に待ったをかけたのが大野の母親だった。母親はすでに講道学舎の厳しさを知っていたゆえに、大野の上京を引き止めることに。それでも諦めきれない大野に、母親は「1年間で10kg身体を大きくすることができたら、入門しても良い」という条件を提示。大野は兄と同じ講道学舎に入門するために努力を積み、約束どおり10kg増量させ、中学生での講道学舎入門を果たした。

柔道グランドスラム東京2012

講道学舎での厳しい練習の成果もあり、世田谷学園高校に進学した大野は、2年生で全国高等学校総合体育大会(インターハイ)柔道競技大会個人戦にて優勝を飾った。ところが、3年生になると怪我の影響もあり、全国大会への出場も閉ざされてしまう。

その後、天理大学に入学し、大野が辿りついた先が、天理大学の教えである伝統的な柔道スタイル。もともと講道学舎で基礎を叩き込まれた大野だが、まだ荒削りな部分があると自覚していた。そこへ天理大学の柔道スタイルを学んだことで、より洗練された柔道スタイルを身に付けることができたのだ。

大学1年生のときには、当時全日本柔道連盟の関係者であった篠原信一監督の計らいによって、シニアの合宿へ参加。2012年には、ロンドン五輪(柔道)を大学の研修で視察した。その当時、大野の先輩にあたる穴井隆将氏が引退すると聞くと「これからは自分が頑張らなくてはいけない」、「天理大学の柔道を終わらせてはいけない」という使命感を持つように。

2013年のリオデジャネイロ世界柔道選手権大会(以下、世界選手権)では、フランスのウゴ・ルグランを破って優勝を手にしたが、2014年のチェリャビンスク世界選手権では、2013年の世界選手権で成し遂げた「10試合すべて一本勝ち」を超えるようなインパクトのある勝ちにこだわったことが裏目に出てしまい、敗北を味わった。過去の試合結果におごりが出たことで隙が生まれたと考えた大野は、指導者である細川伸二氏に、「お前はもう強くならない」と言われた真意を自分なりに理解し、ピーキングコントロールやコンディショニング調整を工夫して、リオデジャネイロ五輪(柔道)への準備に励んだ。

アスタナ世界選手権

2015年のアスタナ世界選手権では、ロンドン五輪(柔道)の銀メダリストである中矢力綜合警備保障:ALSOK)を破り優勝を勝ち取ると、2016年の柔道グランプリ・デュッセルドルフでも優勝したことで、リオデジャネイロ五輪(柔道)出場へ王手をかける。「ここで勝ちきることが最も大切」、「どんな手を使ってでも勝つ」という意気込みを持って、柔道グランプリ・デュッセルドルフからわずか1ヵ月後に出場した2016年選抜体重別でも優勝し、代表入りが決定した。

そして迎えたリオデジャネイロ五輪(柔道)。「心・技・体の3つで外国人を上回る」という目標を掲げ、あらゆる想定外を想定内にする意識を持ちながら挑んだ大野は、準々決勝でロンドン五輪(柔道)66kg級の金メダリストであるラシャ・シャフダトゥアシビリ(ジョージア)と対戦し、技ありで勝利。大野は「技ありを取ったあと、もう一度投げることもできた」と語るも、リスクを冒さず着実に勝利できるよう試合を運び、自身をコントロールして勝ち進んだ。決勝戦ではルスタム・オルジョイ(アゼルバイジャン)に打ち勝ち、大野は見事に日本男子柔道2大会ぶりの金メダルを日本にもたらすことができた。

リオデジャネイロ五輪(柔道)での活躍により、同年9月に山口県民栄誉賞、10月に東京都栄誉賞、11月に紫綬褒章と数多く受賞。12月にはファン投票により、年間最優秀選手に選ばれている。

柔道グランドスラム大阪2018

2017年は、天理大学の大学院に在籍中であり、修士論文など学業を優先させるため、4月の選抜体重別を欠場。その一方、無差別級の大会である、全日本柔道選手権大会へ初出場した。自分のスタイルを貫けるか楽しみにしていると語っていたが、初戦で敗退してしまう。

また、同年12月の柔道グランドスラム東京でも初戦を勝利したが、その後もともと負っていた怪我のため不戦敗を表明した。

2018年2月に出場した柔道グランドスラム・デュッセルドルフでは、決勝戦でルスタムに一本で勝利し、リオデジャネイロ五輪(柔道)以降、初の優勝を手にした。

同年11月に行なわれた柔道グランドスラム大阪では、大野が尊敬する講道学舎の先輩・海老沼匡(パーク24)を決勝で下して優勝。同年4月に行なわれた選抜体重別で海老沼に敗れて3位だったこともあり、「73kg級は、自分の階級なんだと見せつける気持ちで、プレッシャーをかけながら大会に臨んだ」と語る大野は、心から尊敬する海老沼だからこそ乗り越えないといけない、という強い意志で戦った。

2019年全日本選抜柔道体重別選手権大会

そして2019年4月の選抜体重別では、2017年の世界王者・橋本壮市(パーク24)との9分30秒に及んだ決勝戦で勝利。3年ぶり3度目の優勝を達成した大野は「我慢の柔道で勝てたことは成長」と語り、世界選手権代表にも選出された。

東京五輪(柔道)について大野は、自国開催である分、プレッシャーはいつも以上にかかると想定しながらも、あまり意識をしすぎないよう、目の前の大会や日々の稽古に集中することを大切に心がけている。勝ちを次にどう活かすのか、負けたのなら、その負けをどう活かすのかが一番重要だと語った。東京五輪(柔道)はもう目前。大野将平のさらなる活躍に期待したい。

※ 掲載内容は、2019年7月22日までの実績とインタビューからの情報になります。

大野将平 特集記事

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東建コーポレーションが運営する柔道ポータルサイト「柔道チャンネル」では、全日本柔道連盟オフィシャルパートナーとして、柔道にかかわる様々な情報を発信しています。東京五輪(柔道)に向けての注目選手として、男子73kg級の大野将平選手を特集。7歳のときに「松美柔道スポーツ少年団」で柔道を始め、高校2年生のときに出場した全国高等学校総合体育大会(インターハイ)柔道競技大会で優勝しました。天理大学で伝統的な柔道スタイルを習得すると、2016年のリオデジャネイロ五輪(柔道)で金メダルを獲得。次の東京五輪(柔道)への出場、そして金メダル2連覇への期待もかかる大野選手の特集をご覧下さい。

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