阿部詩 強さの秘密

2018年11月の柔道グランドスラム連覇や、同年8月に開催されたバクー世界柔道選手権大会/国別団体戦初出場、初優勝達成など勢いに乗る阿部詩。
実は阿部詩の属する女子52kg級は、4年に1度の大舞台で、これまで金メダルを獲得したことがない階級。女子52kg級において初めての金メダルを日本にもたらすのは、もしかしたら彼女なのかもしれない。

※2019年7月22日現在

阿部 あべ  詩  うた

阿部 詩
生年月日
2000年7月14日
所 属
日本体育大学1年
出身道場
兵庫少年こだま会
出身校
夙川学院高校
2016年
  • 講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 52kg級 3位
  • 柔道グランドスラム東京 52kg級 2位
2017年
  • 柔道グランプリ・デュッセルドルフ 52kg級 優勝
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 52kg級 3位
  • 講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 52kg級 優勝
  • 柔道グランドスラム東京 52kg級 優勝
2018年
  • 柔道グランドスラム・パリ 52kg級 優勝
  • 全日本選抜柔道体重別選手権大会 52kg級 3位
  • 世界柔道選手権大会(バクー:アゼルバイジャン) 52kg級 優勝
  • 柔道グランドスラム大阪 52kg級 優勝

阿部詩 とは

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平成29年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 表彰式

2017年2月に行なわれた柔道グランプリ・デュッセルドルフ52kg級で史上最年少となる16歳225日で優勝した阿部詩(夙川学院高校3年)。続く同年11月の平成29年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会(以下、講道館杯)では、国内のシニア大会で初優勝を飾り、12月の柔道グランドスラム東京2017でも初出場ながら見事初優勝を勝ち取った。兄である男子66kg級阿部一二三日本体育大学3年)と共に東京五輪(柔道)での活躍が期待される若手注目選手の一人だ。

阿部詩は、2000年7月14日生まれの兵庫県神戸市出身。柔道を始めたのは、5歳のとき兄の練習を見に道場へ訪れたのがきっかけだった。練習に打ち込む兄の姿を見て「楽しそう」と感じ、すぐに兄と同じ道場である「兵庫少年こだま会柔道部」で柔道を始める。

そんな詩が頭角を現し始めるのは中学生になってからだ。「ここでないと柔道を続けられない」という思いから小学4年生の頃から指導を受けている松本純一郎監督がいる、夙川学院中学校に進学。進学後は平成27年度全日本ジュニア柔道体重別選手権大会3位、第46回全国中学校柔道大会優勝などの結果を残し、その実力を遺憾なく発揮した。中学生ながら出場した平成27年度講道館杯では惜しくも2回戦で敗れてしまったものの、その存在は女子52kg級にとって大きなものとなった。

阿部詩 練習風景

中学卒業後は、夙川学院高校に進学。高校1年生で平成28年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)柔道競技大会(以下、インターハイ)にも出場したが1回戦で敗退。この敗退の悔しさをバネにさらに成長した詩は、2017年柔道グランプリ・デュッセルドルフ優勝、第39回全国高等学校柔道選手権大会の個人戦・団体戦でも優勝を果たした。国内外問わず数々の大会で結果を残し、2017年の世界柔道選手権大会(以下、世界選手権)の代表も見えてきたかのように思えたが、4月に行なわれた平成29年全日本選抜柔道体重別選手権大会では決勝の舞台にあがることもできず惜しくも3位。その結果、世界選手権の代表には選出されなかった。世界選手権の出場まであと一歩というところだったが、この経験を自身の成長に繋げられることが詩の強みでもある。

同年7月に行なわれた平成29年度金鷲旗高校柔道大会(以下、金鷲旗)の決勝では、南筑高校福岡県)の選手を相手に4人抜きし、他を寄せ付けない圧倒的な強さを見せ付けた。しかし、その快進撃を阻止したのが、78kg超級で活躍する南筑高校の大将・素根輝(南筑高校3年)だ。詩の快進撃を阻止したあとも素根の勢いは止まらず、後続4人にも一本勝ちし、夙川学院高校は準優勝に終わっている。

詩と素根は全日本柔道連盟が主催する合宿でよく一緒になり、同い年ということもあり仲が良い。素根も国際大会やシニアの大会で活躍するようになってきた注目選手の一人だ。そんな階級の異なる素根と金鷲旗の舞台でどうしても闘いたかったという詩。結果は敗れたものの全力を出しきった敗北で、自分に100点を付けてあげたいと試合後に語っている。

続く8月に行なわれた平成29年度インターハイ個人戦では、オール一本勝ちという圧巻の強さで見事優勝。インタビューでは「東京五輪(柔道)には絶対自分が出ると心に決めている。次はシニアで日本一を目指します」と宣言。新たに52kg級の頂点を目指す決意を固めた。

その後に出場した嘉納治五郎記念ウラジオストク日露ジュニア柔道交流大会、2017年世界ジュニア柔道選手権大会でも詩の勢いは止まらず、見事優勝を飾りその決意の強さを見せ付けた。

グランドスラム東京2017 阿部詩

平成29年度講道館杯では、国内のシニア大会で初優勝。格上の選手たちをものともしない力強さで勝ち上がり、柔道グランドスラム東京2017の出場権を獲得。その柔道グランドスラム東京2017でも、世界の強豪を相手に見事優勝を勝ち取り、準優勝だった柔道グランドスラム東京2016の雪辱を果たしている。柔道グランドスラム東京2017は、兄の一二三も出場するということもあり、優勝したい、兄のような勝ち方(一本勝ち)をしたいという詩の強い思いが表れていた大会だった。その試合内容も世界選手権金メダリスト・志々目愛了徳寺学園職員)を準々決勝で下し、決勝戦で立川莉奈(福岡大学3年)を背負い投げ、一本勝ちという見事なまでの勝ち姿は記憶に新しい。

「リベンジ」をテーマに掲げて臨み達成した柔道グランドスラム東京2017の試合後のインタビューで「今日の達成度は100点です」と満足げに語り全世界にその存在を知らしめた。

平成29年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 阿部詩

詩の柔道スタイルは兄の一二三と同じく「一本を取りに行く柔道」だ。小さい頃から兄の柔道を尊敬しており、「兄のようになりたい」という気持ちも柔道を始めた頃からずっと変わっていない。お互いの存在が良い刺激になるというのが阿部兄妹の強みだ。

そんな阿部詩、一二三は共に日本国内だけではなく、海外でも注目されている。YouTubeなどの動画投稿サイトには「Uta Abe」、「Hifumi Abe」の名前が入った動画が多く投稿され、様々な言語で阿部兄妹についてのコメントが寄せられている。兄妹揃って良い成績を残している2人「The Abes」は、国内外問わず、様々な大会での活躍が期待されている。

グランドスラム東京2017 表彰式

阿部詩は、柔道グランドスラム東京2017の優勝後インタビューで「52kg級に阿部詩がいるということを分かってもらえたと思うので、今日から阿部詩の時代を2020年まで続けていきたいです」と強気な姿勢を見せる一方、シニア大会にも出場するようになり、国内外の強豪選手との対戦では、まだまだ力で押し負けてしまう部分も稀にある。今後の詩の課題としては身体の力を付けていくことや自分の技を活かす組手の上達などの課題が挙げられる。また、詩の属する女子52kg級は、五輪(柔道)でこれまで日本が金メダルを獲得したことのない階級。力を付け、技を磨き、そして2020年の東京五輪(柔道)に日本代表として出場し、世界のトップに立つことが今後の最大の目標だ。

※ 掲載内容は、2019年7月22日までの実績とインタビューからの情報になります。

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東建コーポレーションが運営する柔道ポータルサイト「柔道チャンネル」では、全日本柔道連盟オフィシャルパートナーとして、柔道にかかわる様々な情報を発信しています。こちらでご紹介するのは阿部詩選手特集です。阿部詩選手は2000年7月14日生まれ。5歳のとき、兵庫少年こだま会柔道部で柔道を始め、中学3年生のときには日本一を経験。それ以降も様々な大会で好成績を収め、現在に至ります。阿部一二三選手と合わせて兄妹でも注目される阿部詩選手。ここではプロフィールや主な大会戦績、大会における写真集、名場面を集めた動画を掲載しました。どうぞお楽しみ下さい。
柔道チャンネルがご紹介する阿部詩選手特集。こちらのページで阿部詩選手についてさらに詳しくなってみてはいかがでしょうか?

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