世界の柔道事情

オーストラリア・シドニー

様々なスポーツが楽しめる移民国家・オーストラリア

オーストラリア・シドニー

国民性のひとつとして、「スポーツ好き」が挙げられるオーストラリア。人口わずか2,100万人ながら、世界トップレベルの競技選手を輩出するスポーツ大国として知られており、近年の夏季オリンピックでは、獲得メダル総数トップ5の常連国となっています。
豊かな自然と温暖な気候に恵まれたシドニーでは、やはり屋外のチームスポーツやマリンスポーツが人気の中心。しかし、3人に1人が外国生まれの移民の街と言うこともあって、バラエティー豊かなスポーツが楽しめるのも特徴的です。
例えば、柔道もそのひとつ。他にも、空手や韓国のテコンドーなど「武道・武術」を楽しむ人も多く見られます。

期待が持たれている、これからのオーストラリア柔道

オーストラリアで柔術のデモンストレーションが初めて行なわれたのは1906年、最初の柔道クラブがオープンしたのは1928年と言われています。
柔道が正式競技に採用された1964年の東京オリンピックでは、豪州代表のテッド・ボロノスキー選手が無差別級で銅メダルを獲得。2000年シドニーオリンピックでは、女子57キロ級のマリア・ペクリ選手が銅メダルに輝き、それまで馴染みのなかった世代にも、柔道が広く知られるようになりました。
オーストラリア国立スポーツ研究所もジュニア対象の柔道選手強化キャンプに乗り出し、今後の発展が注目されています。

UNSWライフスタイル・センター

イランから移住。柔道歴は約10年のアズィータさん

アズィータさんの練習風景

14歳のときに家族と共にイランから移住してきたという、アズィータ・カーポアさん。幼いころからサッカーなどのスポーツに親しみ、オーストラリアに暮らすようになって間もなく柔道を始めました。
「柔道歴は約10年になります。10代のころからずっとニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブ(UNSW Judo Club)に所属していて、社会人になった今も、アフター5や週末を中心に週に2〜3回は稽古に通っています。柔道はもう生活の一部という感じですね」と笑顔で話してくれました。

子どもたちに味わってもらいたい「柔道の楽しさ」

もともとはテコンドーに興味があったというアズィータさんですが、お父様の勧めで柔道を始められたそうです。
「最初は、柔道を数ヵ月やったらテコンドーに移ろうと思っていたのですが、やってみたら柔道が楽しくて。だから、大人になった今もずっと続けているんです」とアズィータさん。
今や指導者という立場で、3〜4歳児対象のキッズクラスを週2回受け持っているそうです。「子どもたちにとって柔道をより楽しいものにするために、いつも違った練習方法を考えています。そうでないと、あらゆるスポーツがプレイできるオーストラリアでは、すぐに他のスポーツに目移りしちゃいますからね」と、柔道の普及にも真剣に取り組んでいます。

ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブの練習風景

柔道の動きを取り入れたフィットネス「パワーアワー」にも注目!

ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブの道場

ジムやプール、体育館など、あらゆるスポーツ施設を完備した「UNSWライフスタイル・センター」は、大学の施設でありながら地域住民にも広く門戸が開かれています。
この中にある畳敷きの多目的ルームが、ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブの道場。時間帯によって、合気道やアーチェリーなどの稽古場としても使用されています。
ユニークなのは、「パワーアワー」と呼ばれるフィットネス。アズィータさんによると「パワーアワーには、柔道特有の動きが入っているんです。楽しくって、ハード。すぐクタクタになりますよ」とのこと。この先、日本に「パワーアワー」ブームがやってくるかもしれませんね。

柔道クラブを通じた交流がもたらす、固い絆

ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブは、オーストラリア最大の柔道クラブ。小さな子どもから、学生や社会人、国の代表レベルの選手まで約200人が所属し、それぞれのレベル別で柔道の練習に励んでいます。
「クラブは大きな家族のようなもの。何年にもわたる交流を通じて、すごく親しい友人もたくさんできました。常にいろいろなイベントが企画されていて、どれもとっても楽しいんですよ」とアズィータさんが言うように、オーストラリアのスポーツクラブは単なる競技活動の拠点ではなく、「社交の場」としても重要な役割を果たしています。

ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブのメンバー

アズィータさんから日本の皆さんへ

アズィータ・カーポアさん

「私はいつだって柔道の稽古そのものを楽しんでいます。頻繁に試合に出て競っているわけではありませんが、時には大会に出場することもあるんですよ。
今年一番の目標は、11月の試験に合格して初段に昇段すること!ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブは、日本の柔道クラブや大学との交流もありますし、個人的に訪問される方も毎年たくさんいらっしゃいます。
もしチャンスがあれば、ぜひオーストラリア流の柔道を体験しに来て下さいね!」

ニュー・サウス・ウェールズ大学柔道クラブ(UNSW Judo Club)

  • ■所在地:1F University Gymnasium, Corner of High Street & Anzac Parade, Kensington NSW 2052 Australia
  • ■連絡先:02-9385-4725(UNSW Sport & Recreation)
  • ■URL:http://www.unswjudo.net.au/

※記事の内容は2008年9月現在の情報となります。


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