柔道整復師の基礎知識

柔道整復とは

柔道整復とは

「柔道整復」という言葉が初めて使われたのは大正時代になってからのことです。
「柔道整復」とは、柔道整復術を使って、骨折や脱臼、打撲、捻挫などの施術(治療)をすることを指します。
柔道整復は、医業類似行為であり、柔道整復師法(17条)に、医師である場合を除き、柔道整復師でなければ、業務として柔道整復を行なってはならないことが定められています。

激しく投げたり、絞めたりして闘う柔道には、骨や筋、関節などに強い力がかかり、骨折や脱臼、打撲、捻挫をすることも少なくありません。元々は、そういった患部を治療することから始まった柔道整復は、「柔道整復術」と呼ばれる治療法を用います。

柔道整復の特徴は、麻酔などの注射や投薬をせずに、直接患部に手を当てて触り、しっかりと状態を確かめながら治療していくことです。患者とのコミュニケーションを取りながら手当てをすることで、患者の自らの治癒力を高め回復に向かわせます。

■ 参考

  • 脱臼・・・骨の関節が外れること。
  • 捻挫・・・関節をねじってくじくこと。
  • 打撲・・・体に外的な力が加わって起こる痛み。
  • 骨折・・・骨が折れること。

柔道整復師とは

柔道整復師とは

「柔道整復師」。あまり耳にしない言葉ですが、「柔道整復師」は、私達を支える大切な役割を果たしています。その名の通り「柔道」から派生したもので、柔道整復術と呼ばれる術を使って、私達の体を治療する仕事を担う人のことです。
柔道整復師は、厚生労働省業務独占資格となる国家資格のひとつです。
「柔道整復師」は、「ほねつぎ」「接骨院」「整骨院」といった治療院で、骨折、捻挫、脱臼など、骨や関節などの外傷を専門に治療します。

柔道整復の歴史は、遡ること1,000年以上と言われますが、日本で柔道整復師が認められるようになったのは、80年程前のことです。
初めは資格試験による認定でしたが、昭和26年には学校教育による柔道整復師の養成が始められ、免許制度が制定されました。さらに、昭和45年に柔道整復師法が成立し、資格取得に関する規定や業務内容などが分かりやすく解釈され始め、平成元年には、柔道整復師法の大改正により、国家試験へと移行しました。

現在では、柔道整復師は、接骨院・整骨院だけでなく、病院などの医療機関やジムなどのスポーツトレーナーとして、様々な現場で活躍しています。

柔道整復術について

柔道整復術について

柔道整復術の源流は、武道の柔術と言われています。柔術には、相手を倒す「殺法(さっぽう)」と相手から受けた痛みを治す「活法(かっぽう)」があり、達人と言われる人の多くは、相手を倒すだけでなく、絞め技や投げ技などで、ダメージを受けた人を目覚めさせ、立ち直らせるのに「活を入れる」といった活法を身に付けていました。その「活法」が現在の柔道整復術へ発展したと言われています。

患部に手を当て、視診、触診で状態を把握し、自然治癒力を高めながら、完治へ向かわせる、まさに「手当て」の語源となる柔道整復術ですが、順調に発展を遂げてきたわけではありません。
明治時代に入ると、武家社会がなくなり、政府は西洋文化の普及を推進しました。そのようななか、「医制」が制定され、漢方医学の廃止に伴って接骨術はほとんど顧みられなくなりました。
しかし、明治の終わり頃、柔術家達によって結成された「柔道接骨術公認期成会」の熱意により復活を遂げることになります。1920年(大正9年)には、ついに、「柔道整復術」という名称で国に認められ、第一回資格試験へと漕ぎ着けました。

自然治癒力を引き出す

自然治癒力を引き出す

自然治癒力とは、人や動物が生まれながらに持っている回復力のことです。例えば、皮膚の組織は2週間でターンオーバー(蘇生)をし、古い皮膚は新しい皮膚へと更新していきます。傷付いた皮膚が治るのと同様に、人は本来備わっている力によって、筋肉、骨、血液などの循環系、神経系、リンパなどの分泌系の組織を再生したり、働きを調整したりしながら、元の状態へ戻そうと常に働きます。

柔道整復は、そういった自然治癒力へ働きかけ、麻酔や投薬、レントゲンや手術などを使わず、患者と協力しながら治癒へ向かわせる治療法です。
薬害が心配されることもなく、肉体的にも精神的にも患者に負担をかけず、自然に任せて治療をしていきます。

治療においては、患部を安静にしたり、筋肉や筋の緊張を緩めたり、様々な刺激を与えて組織を活性化したりなど、患者の症状に合わせて治療方針を立て、治療過程での状態を観察しながら治癒へ向かわせます。
また、そればかりでなく、患者の不安を取り除き治療へのモチベーションを高めたり、生活習慣を指導し症状の改善を助けたりすることも、自然治癒を引き出すための大切な治療のひとつです。
こうした治療は、人体の構造と機能を熟知し、その機能を活かすことのできる方法を学んだ柔道整復師だからこそなせる業と言えるでしょう。

社会のニーズに応える職業

社会のニーズに応える職業

2001年2月のWHO発行「伝統医療と相補・代替医療に関する報告」には、日本の伝統医療として柔道整復が「柔道セラピスト」として世界に紹介されました。
代替医療とは、西洋医学以外の医療で、病院などの医療機関では実践されていない医学・医療を指しています。

このような医療は、科学的な裏付けで証明される西洋医学に比べると、長い歴史の中で人々を支えてきた医療と言えども、感覚的で説明の難しい部分もあり、認められるまでにはなかなか至りません。しかし、柔道整復師は、保険も使用できる医療として認められ、グローバルな活動の中で研究が支援され発展を続けています。

高齢化に加え、ストレス、生活習慣病、免疫力低下などの問題を抱える現代社会では、そういった代替医療も、健康管理のパートナーとして、大きな役割を果たしています。
今や柔道整復師は、接骨院・整骨院開業だけでなく、幅広い職場での活躍が期待される職業となっています。

保険が使える国家資格

保険が使える国家資格

柔道整復師による施術は、保険治療の対象となっています。
柔道整復師は、厚生労働大臣認可による業務独占資格であり、法律によって、名称の独占と保護制度が認められているため、健康保険・労災保険を取り扱うことができます。
また、柔道整復師による施術の対価は、疲れを癒す・体調を整えるといった治療を除いて、医療費控除の対象にもなります。

現代人に多い症状である腰痛の治療には、整形外科の他に、「鍼、灸」「整体」「カイロプラクティック」「ほねつぎ」「接骨院」「整骨院」といった治療院を利用する方も少なくありません。このうち、保険治療を受けることができるのは、「ほねつぎ」「接骨院」「整骨院」です。「鍼、灸」については、医師の同意書がある場合のみ認められ、「整体」「カイロプラクティック」については、国家資格となっていないため、保険治療の対象とはなりません。
長期治療が必要な患者にとって、保険治療ができるというのは必要な条件となるため、柔道整復師は、社会のニーズに貢献する資格とも言えます。(単なる肩こり・腰痛については保険対象とはなりません。)

■ 参考

【業務独占資格】
医師、歯科医師、理学療法士、作業療法士、あんまマッサージ指圧師、鍼師、灸師、柔道整復師、看護師、歯科技工士、臨床検査技師など。名称の独占と保護制度が認められています。
【現代人に多い腰痛】
厚生労働省による平成19年国民生活基礎調査では、「腰痛」は男性では約9%(1,000人中87.4人)が症状を訴えて第1位、女性では約12%(1,000人中117.9人)が訴えて第2位(第1位は肩こり)にランクされ、「腰痛」が現代人の大きな健康問題になっていることが分かります。

独立開業

独立開業

柔道整復師の資格を取ると、独立開業することができます。
医業従事者資格には、医師、歯科医師、看護師、柔道整復師、鍼・灸師、あんまマッサージ指圧師、整体師、カイロプラクテッィク師、作業療法士、理学療法士がありますが、独立開業できるのは、医師の他には、鍼・灸師、あんまマッサージ指圧師、柔道整復師だけです。
看護師や作業療法士、理学療法士は、病院の中だけしか自分の知識や技術を活かすことができませんが、柔道整復師は、自分で治療法を選択し、自分の手で施術することができます。
ただし、応急手当以外に骨折と脱臼の治療をする場合は、医師の同意が必要であることが法律で定められています。
また、医師法、看護師法では、医師の指示のもとで、看護師は患者に医師と同じようにいろいろな処置ができるという規定があり、医師の指示があれば、代わりに患者の治療に当たったり、往診に行ったりすることができますが、柔道整復師の場合は、施術するのは、柔道整復師の資格を持った人だけと限られており、柔道整復師がその場にいなければ、治療はできません。

柔道整復師の職場

柔道整復師の職場

柔道整復師の免許を取得すると、整骨院・接骨院を独立開業することができますが、それ以外にどのような職場でその技術を活かすことができるのでしょう。
柔道整復師は、身体機能が衰えた人や、障害を持っている人の機能を回復することが、仕事の中心となります。
例えば、次のような職場で必要とされています。

  • 整形外科、脳外科、リハビリテーションセンターで、障害者や高齢者を対象に機能訓練を施す。
  • 施設や病院で機能訓練指導員として指導に当たる。
  • ケアマネジャーとして、介護支援専門員と介護支援サービスを担う。
  • 柔道整復師養成施設の教員として、柔道整復師を育成する。
  • スポーツトレーナーとして、野球、サッカーなどプロスポーツ選手の健康をサポートする。
  • スポーツジムやフィットネスクラブで、トレーニング指導を行なう。
  • クイックマッサージ店などに勤務し、マッサージ治療を施す。

このように柔道整復師は、医療機関、介護保険関連施設、スポーツ関連施設、健康関連施設、プロスポーツチーム、教育機関など、幅広い職場で活躍することができます。

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