柔道グランドスラム大阪2018

大会の見どころ

柔道グランドスラム大阪2018 大会の見どころ

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柔道グランドスラム大阪2018の男女各階級別の見どころをご紹介します。

※掲載内容は、2018年11月21日時点のものです。

※文中のIJFポイントランキングは、2018年11月5日時点のものとなります。

※直近3年間の大会成績をリンクしています。

女子48kg級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 渡名喜風南 vs D.BILODID

2018年バクー世界選手権
決勝戦
渡名喜風南 vs D.BILODID

この階級は、2017年世界王者の渡名喜風南(パーク24)、2015年世界王者の近藤亜美三井住友海上)、遠藤宏美(綜合警備保障:ALSOK)、芳田真(比叡山高校3年)の4選手が日本代表として戦う。

2017年9月のブダペスト世界選手権大会(以下、世界選手権)で優勝した渡名喜は、その後、2017年12月柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルクでも優勝しているが、2018年に入ってからは2月の柔道グランドスラム・パリ準決勝、7月の柔道グランプリ・ザグレブ準決勝、そして、9月のバクー世界選手権決勝と、3大会すべてでビロディド(ウクライナ)に敗れている。当然、打倒ビロディドの意識は強いと思われるが、今大会、意中のビロディドは出場しない。しかし、だからこそ、日本の第一人者としてその他の選手に負けているわけにはいかない。

世界柔道選手権大会 2017(女子48kg級)

柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルク 2017(女子48kg級)

柔道グランドスラム・パリ 2018(女子48kg級)

柔道グランプリ・ザグレブ 2018(女子48kg級)

世界柔道選手権大会 2018(女子48kg級)

近藤は2017年12月の柔道グランドスラム東京の準々決勝で、ライバル渡名喜を袈裟固で破り優勝。2018年は、4月の全日本選抜体重別選手権大会(以下、選抜体重別)で敗れて(3位)、世界選手権代表を逃がし、出場したアジア競技大会 柔道競技(以下、アジア競技大会)では強豪ムンフバット(モンゴル)を破ったものの、決勝で苦手のジョン・ボキョンに苦杯を喫した。11月の講道館杯全日本柔道体重別選手権大会(以下、講道館杯)でもまさかの3回戦負けだったものの、実績を考慮されての代表選出となった。過去に4回優勝している相性のいい国内でのグランドスラム。今回は大阪開催だが、復活の起点にしたいところだ。

柔道グランドスラム東京 2017(女子48kg級)

全日本選抜柔道体重別選手権大会 2018(女子48kg級)

アジア競技大会 柔道競技 2018(女子48kg級)

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018(女子48kg級)

2017年、ケガから復活し、国内外で成績を残している遠藤は、2018年11月の講道館杯では準々決勝で新鋭・古賀若菜(南筑高校2年)に敗戦を喫したものの、2018年3月の柔道グランドスラム・エカテリンブルグ、8月の柔道グランプリ・ブダペストの2大会での優勝の実績から代表入り。

2018年の大会は、1年を通して持ち前のアグレッシブな攻撃が見られており、全盛期を感じさせる。2018年最後の大会で1年を締めくくるパフォーマンスができるか注目したい。

柔道グランドスラム・エカテリンブルグ 2018(女子48kg級)

柔道グランプリ・ブダペスト 2018(女子48kg級)

2018年講道館杯で初優勝を果たした高校生の芳田真にも期待が集まる。これまで57kg級の世界チャンピオン芳田司の妹として注目されることはあったが、2018年11月の講道館杯で一気にブレイク。3回戦で近藤亜美をゴールデンスコア(延長戦)の末、大内刈「技あり」で破って勢いに乗ると準決勝、決勝は一本勝ちし代表の座を勝ち取った。国際大会出場経験は2018年10月に行なわれた世界ジュニア柔道選手権大会(以下、世界ジュニア選手権)のみ。今大会がシニアの国際大会デビュー戦となる。フレッシュなパワーと勢いでどこまで勝ち上がれるか。

世界ジュニア柔道選手権大会 2018(女子48kg級)

海外からは、2013年世界王者で、現在IJFワールドランキング1位のムンフバット(モンゴル)や、リオデジャネイロ五輪(柔道)銅メダリストのガルバドラフ(カザフスタン)、IJFワールドランキング6位のニコリッチ(セルビア)、同8位のチェルノビィツキ(ハンガリー)らがエントリーしている。国際大会、世界選手権などでも常に上位に入るムンフバット、ガルバドラフには、日本人選手は何度も痛い目に遭っており、要注意選手と言える。

リオデジャネイロ五輪(柔道) 2016(女子48kg級)

女子52kg級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 阿部詩 vs 志々目愛

2018年バクー世界選手権
決勝戦
阿部詩 vs 志々目愛

最も注目を集めるのは2018年のバクー世界選手権で初優勝を果たした阿部詩夙川学院高校3年)。2017年の講道館杯で優勝後、 12月の柔道グランドスラム東京、2018年2月の柔道グランドスラム・パリ、5月の柔道グランプリ・フフホトと出場した国際大会すべてで優勝。

負けなしの状態で9月のバクー世界選手権に臨み、圧倒的な強さで一気に頂点まで駆け上がった。今大会は、阿部にとって世界女王として挑む初めての国際大会、しかも地元・関西での大会。日頃はプレッシャーを感じさせない阿部だが、果たして平常心で戦うことができるか。

世界柔道選手権大会 2018(女子52kg級)

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2017(女子52kg級)

柔道グランドスラム東京 2017(女子52kg級)

柔道グランドスラム・パリ 2018(女子52kg級)

柔道グランプリ・フフホト 2018(女子52kg級)

現女王・阿部を追うのが、2018年のバクー世界選手権2位、2017年の世界王者の志々目愛了コ寺学園職員)だ。バクー世界選手権ではゴールデンスコアで、阿部に内股で「一本」を奪われ敗退し、対阿部の対戦成績は1勝4敗。内股の切れでは階級随一と評価も高い。対外国人では40戦近く負けなしの志々目だけに、打倒・阿部の思いは強い。再び阿部に土を付けることはできるか。

巴投と関節技を得意とし、警戒する相手からも確実に「一本」がとれるスペシャリスト・角田夏実了コ寺学園職員)のファンも多い。2017年のブダペスト世界選手権では決勝戦で志々目に敗れ2位。その後、ケガもあり、表彰台を逃し続けていたものの、2018年8月の柔道グランプリ・ブダペスト、続くアジア競技大会で連続優勝。復活の兆しを見せている。阿部には2戦2勝と分のいい角田が、志々目、阿部を破って完全復活をアピールできるか。

世界柔道選手権大会 2017(女子52kg級)

柔道グランプリ・ブダペスト 2018(女子52kg級)

アジア競技大会 柔道競技 2018(女子52kg級)

最後の1枠は2018年11月講道館杯で初優勝した前田千島(三井住友海上)が勝ち取った。2017年世界ジュニア選手権では2位(決勝で阿部に敗退)。シニアの、グランプリ以上の大会への参加は今回が初めてとなる。同世代の阿部を追いかけるような活躍に期待したい。

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018(女子52kg級)

世界ジュニア柔道選手権大会 2017(女子52kg級)

IJFワールドランキングを見ても、2位が阿部、5位が志々目、9位が角田とベスト10に日本人が3人も入っていることが分かるように、この階級は日本のレベルが高い。今大会にエントリーしている海外勢で有力なのはランキング1位のブシャー(フランス)、7位のペレイラ(ブラジル)の2人。日本人の上位独占の可能性も高いと言えそうだ。

女子57kg級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 芳田司 vs N.SMYTHE-DAVIS

2018年バクー世界選手権
決勝戦
芳田司 vs N.SMYTHE-DAVIS

日本代表として出場するのは、2018年のバクー世界選手権優勝の芳田司コマツ)、アジア競技大会優勝など、着実な成長を見せる玉置桃(三井住友海上)、2018年の世界ジュニア選手権で3連覇を果たし、アジア競技大会の団体戦でも優勝に貢献する活躍を見せた舟久保遥香(三井住友海上)、そして、11月の講道館杯で初優勝を果たし代表権を勝ち取った富沢佳奈(東海大学1年)の4選手。

世界柔道選手権大会 2018(女子57kg級)

アジア競技大会 柔道競技 2018
(女子57kg級)

世界ジュニア柔道選手権大会 2018(女子57kg級)

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018
(女子57kg級)

優勝候補の筆頭は芳田司で、小さい身体ながら、切れ味鋭い内股が最大の武器。足技からの寝技、あるいは相手の技を潰しての寝技はソツがない。パワーとスタミナもあり、精神面の強さにも定評がある。今大会には、海外からも有力選手が多数出場しているため、しっかりと世界女王の実力を見せて優勝を飾りたい。

芳田を追いかける国内一番手が玉置。アジア競技大会では、厳しい状況下でも最後まであきらめない気持ちの強さを見せて優勝してみせた。玉置の良さは寝技、そして枠にとらわれない攻撃。ときにトリッキーな技も織り交ぜ、相手の意表を突く。世界女王となった芳田といえども苦戦を余儀なくされそうだ。

海外からも有力選手が多数エントリーしている。2017年のブダペスト世界選手権決勝で、芳田との死闘の末に王者に輝いたドルジスレン(モンゴル)。技が切れるわけではないが、受けが強くとにかく攻め続けるスタミナが最大の特徴。ゴールデンスコア8分の試合なんて当たり前、10分を超える試合もあり、そのほとんどの試合で勝利をものにしている。日本人選手にとっても厄介な選手と言えそうだ。

世界柔道選手権大会 2017(女子57kg級)

出口クリスタ(カナダ)も今大会の優勝候補の一人。日本生まれの日本育ちながら父親の母国であるカナダから東京五輪(柔道)を目指している出口は、2018年に入ってから2月の柔道グランドスラム・パリ、 5月の柔道グランプリ・フフホト、柔道グランプリ・ザグレブと連勝するなど着実に実力を付けてきている。

芳田との最近の対戦成績を見ると、2月の柔道グランドスラム・パリは決勝で対戦し、出口が合技による一本勝ち。しかし、9月のバクー世界選手権準決勝では逆に芳田がゴールデンスコア40秒に内股で「技あり」を奪って勝利している。実力的にはほぼ互角と言ってもいいだろう。

柔道グランドスラム・パリ 2018(女子57kg級)

柔道グランプリ・フフホト 2018(女子57kg級)

柔道グランプリ・ザグレブ 2018(女子57kg級)

この他にも、IJFワールドランキング6位のストール(ドイツ)、7位のネルソン(イスラエル)、8位のクォン・ユジョン(韓国)、さらに、リオデジャネイロ五輪(柔道)金メダリストのラファエラ・シルバ(ブラジル)なども出場予定。見どころたっぷりの豪華なトーナメントと言っていいだろう。

リオデジャネイロ五輪(柔道) 2016(女子57kg級)

女子63kg級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 田代未来 vs C.AGBEGNENOU

2018年バクー世界選手権
決勝戦
田代未来 vs C.AGBEGNENOU

日本代表は田代未来コマツ)、鍋倉那美(三井住友海上)、土井雅子(JR東日本)、能智亜衣美(了コ寺学園職員)の4選手。

なかでも期待されているのは、2014年、2015年世界選手権3位、2018年のバクー世界選手権では決勝に進出、銀メダルに輝いた田代だ。2017年は7月の柔道グランプリ・フフホト、12月の柔道グランドスラム東京、柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルクと、出場した3大会すべてで優勝。なかでも柔道ワールドマスターズは、世界選手権2連覇中の世界女王・アグベニュー(フランス)に勝利しての優勝。小外刈、大内刈などを中心とした多彩な足技が最大の武器、そこから寝技への移行には定評がある。日本勢の中では実力、実績ともに、優勝する可能性が一番高い選手と言っていいだろう。

世界柔道選手権大会 2018(女子63kg級)

柔道グランプリ・フフホト 2017(女子63kg級)

柔道グランドスラム東京 2017(女子63kg級)

柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルク 2017(女子63kg級)

田代を追うのが鍋倉。鍋倉は2017年12月の柔道グランドスラム東京と柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルクの両大会で決勝に進むも、2度とも田代に苦杯をなめさせられている。2018年7月の柔道グランプリ・ザグレブでは、リオデジャネイロ五輪(柔道)金メダリストのトルステニャク(スロベニア)を破って大会連覇を果たしている他、8月のアジア競技大会でも圧巻の強さを見せ、オール一本勝ちで優勝と、着実に成長を遂げている。この大会で打倒・田代を成し遂げられるか。

柔道グランプリ・ザグレブ 2018(女子63kg級)

リオデジャネイロ五輪(柔道) 2016(女子63kg級)

アジア競技大会 柔道競技 2018(女子63kg級)

能智は、2018年の選抜体重別で優勝しながら、世界選手権の代表にもアジア競技大会の代表にも選ばれず悔しい思いをした。その悔しさをぶつけて5月の柔道グランプリ・フフホト、8月の柔道グランプリ・ブダペストで連続優勝。講道館杯はケガの影響もあり本来の力を出しきれず、3回戦で山本杏(パーク24)に敗れたものの、1年間の実績から代表に選出された。このチャンスを活かすことができるかどうかは、今後の選手生活に大きな影響がありそうだ。

全日本選抜柔道体重別選手権大会 2018(女子63kg級)

柔道グランプリ・フフホト 2018(女子63kg級)

柔道グランプリ・ブダペスト 2018(女子63kg級)

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018(女子63kg級)

土井は講道館杯を2連覇して代表権を獲得。2017年の柔道グランドスラム東京ではメダルに届かず5位に終わり、その後も国際大会で結果を残すことはできていない。2018年からJR東日本に所属を移しての挑戦となる。持ち前の粘り強い柔道で優勝を狙う。

海外からは、リオデジャネイロ五輪(柔道)金メダリスト、世界選手権は2014年以降全大会でメダルを獲得しているトルステニャクの他、IJFワールドランキング5位のフラッセン(オランダ)、7位のトライドス(ドイツ)、8位のヘッカー(オーストラリア)らがエントリーしており、組み合わせによっては厳しい勝ち上がりとなることが予想される。

女子70kg級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 新井千鶴 vs M.GAHIE

2018年バクー世界選手権
決勝戦
新井千鶴 vs M.GAHIE

現在、世界選手権2連覇中の新井千鶴三井住友海上)が優勝候補の筆頭だ。初めて世界女王となった2017年8月のブダペスト世界選手権以降、12月の柔道グランドスラム東京、2018年2月の柔道グランドスラム・パリ、さらに、5月の柔道グランプリ・フフホトといずれも優勝はできず苦しい日々が続いた。

一度、世界の頂点に立ったことで世界中の選手から研究され、なかなか組ませてもらえず、得意の内股を封じ込められてしまったことが主な原因だ。選抜体重別でも大野陽子コマツ)に敗れ2位。世界選手権の第1代表からは外された。それでも、第2代表に選ばれ、3度目の世界の舞台に立った新井は、勝てなくなってからずっと取り組んできた「組ませてくれない相手への対策」を実らせ、大舞台での優勝という結果につなげてみせた。

世界選手権決勝ではガヒー(フランス)に「技あり」を先行されながら、全く焦る様子もなく、堂々と組み合って自分の柔道を全うし逆転勝利した新井。この階級の女王にふさわしい選手に成長したと言っていいだろう。世界連覇の実力、今大会でしっかりと見せてほしい。

世界柔道選手権大会 2017(女子70kg級)

柔道グランドスラム東京 2017(女子70kg級)

柔道グランドスラム・パリ 2018(女子70kg級)

柔道グランプリ・フフホト 2018(女子70kg級)

全日本選抜柔道体重別選手権大会 2018(女子70kg級)

新井に続くのが大野。2017年の柔道グランドスラム東京、そして2018年4月の選抜体重別で新井に連勝し、ついに悲願の世界選手権の切符を手にしたが、迎えた世界選手権では準々決勝で敗退。敗者復活戦を勝ち上がりなんとか3位は死守したものの、東京五輪(柔道)代表戦線では、新井に大きく差を付けられる結果となった。再び代表の座に近づくためには、今大会で新井を破って優勝し再出発を図りたいところ。大野にとっては正念場となる国際大会だ。

その後に続くのは新添左季(山梨学院大学4年)、そして新進の田中志歩(環太平洋大学2年)。新添は2016年の柔道グランドスラム東京で優勝して以降、なかなか結果を出せないでいたが、2018年8月のグランプリ・ブダペストで久しぶりの優勝を果たした。

また田中は2018年11月の講道館杯を制して今大会の出場権を獲得。2017年12月の柔道グランドスラム東京はシニアでは初となる国際大会だったが、堂々とした戦いぶりを見せ3位入賞を果たした。新井、大野に実力、実績でまだ及ばないと思われるが、若手らしい思い切りのいい柔道で上位の選手を脅かしてほしい。

柔道グランドスラム東京 2016(女子70kg級)

柔道グランプリ・ブダペスト 2018(女子70kg級)

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018(女子70kg級)

海外からはIJFワールドランキング3位のポーテラ(ブラジル)、同5位のファンダイク(オランダ)、7位のベルンホルム(スウェーデン)など実力者が集まる。パワーファイターが多いこの階級で、日本人が海外勢相手に、どのような試合ぶりを見せるのか楽しみだ。

女子78kg級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 濱田尚里 vs G.STEENHUIS

2018年バクー世界選手権
決勝戦
濱田尚里 vs G.STEENHUIS

2018年9月のバクー世界選手権で、初出場初優勝を成し遂げたM田尚里(自衛隊体育学校)。寝技のスペシャリストで、2017年には出場した国際大会4大会15試合すべて寝技で一本勝ちという恐るべき結果を残している。M田が寝姿勢になると、どんなふうに極めるのか、何で極めるのかと、ファンを釘付けにする稀有な選手だと言える。

しかし、世界選手権ではまるで封印したかのように寝技を使わず。立ち技で勝負し優勝してみせた。M田の立ち技は爆発的な威力を持つ反面、防御に危うさもある。意図的に立ち技中心の戦いにしたのか、それとも相手に寝技対策をされていたために、寝技にいけなかったのかは定かではないが、立ち技の一発の威力を見せたことで、攻撃のバリエーションが増えたことは間違いない。対戦相手にとっては脅威の進化と言っていいだろう。世界選手権後初の試合、今大会でどんな戦いを見せてくれるのか、非常に楽しみなところだ。

世界柔道選手権大会 2018(女子78kg級)

ベテラン・佐藤瑠香(コマツ)は、2018年2月の柔道グランドスラム・デュッセルドルフで、オール一本勝ちで優勝するも、4月の選抜体重別では準決勝で敗退、世界選手権代表の座を逃した。しかしその後、5月の柔道グランプリ・フフホト、さらにアジア競技大会でもオール一本勝ちで優勝。今大会で再び頂点を目指すことになる。

柔道グランドスラム・デュッセルドルフ 2018(女子78kg級)

全日本選抜柔道体重別選手権大会 2018(女子78kg級)

柔道グランプリ・フフホト 2018(女子78kg級)

アジア競技大会 柔道競技 2018(女子78kg級)

2015年世界王者の梅木真美綜合警備保障:ALSOK)も2018年11月の講道館杯で優勝し、今大会に再起を期している。2016年のリオデジャネイロ五輪(柔道)で初戦敗退しどん底を経験した梅木。2017年のブダペスト世界選手権では再び決勝進出し、敗れはしたものの準優勝し、地力のあることを証明して見せた。試合結果にムラがあるものの、世界クラスの実力であることは間違いない。実力拮抗の階級だけに、梅木にも東京五輪(柔道)代表のチャンスは十分にあると言っていいだろう。

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018(女子78kg級)

リオデジャネイロ五輪(柔道) 2016(女子78kg級)

世界柔道選手権大会 2017(女子78kg級)

最後の代表枠に入ったのは高山莉加(三井住友海上)だ。現在最も勢いのある日本人選手と言ってもいいだろう。バランスの取れた体躯から繰り出す払腰は強烈で、寝技も得意とする。2018年4月の選抜体重別では、初戦の梅木を合技、準決勝の佐藤を縦四方固、そして決勝のM田にも合技と、代表候補を軒並み「一本」で破って優勝。実績不十分のため、世界選手権、アジア競技大会両大会の代表にはなれなかったが、存在をアピールするには十分な内容だった。今大会で再び最高のパフォーマンスをし、さらなる存在感を示したい。

海外からはIJFワールドランキング6位のアギアール(ブラジル)、10位のアントマルチ(キューバ)などが出場。マロンガ、チュメロらフランス勢の出場は未定だ。現時点では有力外国人選手は少なめではあるが、それだけに日本人対決が見どころであり、熾烈となる。ライバルの一歩前に出るためには、この大会を落とすわけにはいかない。

女子78kg超級

2018年バクー世界選手権 決勝戦 朝比奈沙羅 vs I.ORTIZ

2018年バクー世界選手権
決勝戦
朝比奈沙羅 vs I.ORTIZ

78s超級最大の注目は、2018年バクー世界選手権でついに世界の頂点に立った朝比奈沙羅(パーク24)と、2018年の選抜体重別、皇后盃全日本女子柔道選手権大会(以下、皇后杯)と2度にわたり、朝比奈を破っている素根輝南筑高校3年)の一騎打ち。国際大会での直接対決は、2017年12月の柔道グランドスラム東京以来ということになる。

2017年の柔道グランドスラム東京では、決勝で対戦した両者。そのときは両者決め手のないまま時間が過ぎ、素根の「指導3」反則負けにより決着がついた。

世界柔道選手権大会 2018(女子78kg超級)

全日本選抜柔道体重別選手権大会 2018
(女子78kg超級)

皇后盃全日本女子柔道選手権大会 2018(女子78kg超級)

柔道グランドスラム東京 2017(女子78kg超級)

2018年は素根に2度負けている朝比奈だが、国際大会の実績を重視され、バクー世界選手権の代表になると、他を寄せ付けず、オール一本勝ちという圧倒的な内容で優勝してみせた。身長175cm、体重123kgの恵まれた体躯から繰り出す強烈な払腰や支釣込足武器。しとめきれなかったときは、すかさず横四方固で抑え込み「一本」へとつなげる。2019年の世界選手権代表の座を確定させるためにも、今大会で素根を倒して優勝したい。

一方、素根は選抜体重別、皇后盃と朝比奈に2連勝しながら、国際大会での実績を比較されて世界選手権代表になれず悔しい思いをしたが、代わりに選ばれたアジア競技大会で優勝。対外国人の実績も確実に付けてきている。163cmと小柄ながらも、豊富な練習量で培われた圧倒的なパワーとスタミナは他の追随を許さない。体落や背負投、大内刈で相手を崩し、そこからしっかりと抑え込むのが必勝のパターン。受けが抜群に強く、最近では投げられてポイントを取られるところをほとんど見ることがない。

アジア競技大会 柔道競技 2018(女子78kg超級)

今大会、おそらく準決勝か決勝で対戦することになるであろう朝比奈と素根。東京五輪(柔道)に向けて分岐点となるかもしれない2人の対戦は必見だ。

残り2枠には、講道館杯初優勝の秋場麻優(環太平洋大学3年)、そして、これまでの実績からベテランの稲森奈見(三井住友海上)が入った。秋場にとってはこれが初めての国際大会。この階級の中では決して大きいとは言えない秋場だが、大きくパワーのある外国人選手を相手にどこまでできるか、思い切りのいい柔道を見せてほしい。

そして、ケガのために、なかなか思うようなパフォーマンスができていない稲森にとっては正念場の大会。上位2人に大きく水をあけられてはいるが、再び活路を見出せるか。

講道館杯全日本柔道体重別選手権大会 2018(女子78kg超級)

海外選手一番の目玉はリオデジャネイロ五輪(柔道)銀メダリストのオルティス(キューバ)だが、その他にも2018年世界選手権3位のセリック(ボスニアヘルチェゴビナ)、2017年の柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルク優勝、スピードが持ち味のキム・ミンジョン(韓国)、世界ジュニア選手権2位、伸び盛りのソウザ(ブラジル)など有力選手が集結している。日本人選手にとっても油断できない選手ばかりだ。

リオデジャネイロ五輪(柔道) 2016(女子78kg超級)

柔道ワールドマスターズ・サンクトペテルブルク 2017(女子78kg超級)

世界ジュニア柔道選手権大会 2018(女子78kg超級)

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柔道チャンネル「柔道グランドスラム大阪2018」について
柔道グランドスラム大阪は、(公財)全日本柔道連盟が主催する国内唯一の国際大会。夏季オリンピック・世界柔道選手権大会・ワールドマスターズに次ぐ位置付けにある大きな大会です。 柔道チャンネルでは、2018年11月23〜25日に開催される柔道グランドスラム大阪2018の情報を発信しております。出場日本選手の紹介や過去の大会成績、写真などを掲載していきます。世界各国の柔道家による熱い戦いを、ぜひご覧下さい。
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