柔道武道館
背負投(せおいなげ)

概 略
柔道の投技の中で代表的な技のひとつ。「柔よく剛を制す」が代名詞の豪快かつ芸術的な手技
技の特徴
背負投は、相手を背負って、自分の肩越しに投げる技です。
技の性質
自然体で組み、引き手は、手首を返しながら目の高さほどまで引き出します。
引き手を目の高さまで引き出すことで、相手の重心がつま先に移り、前にバランスを崩した状態になり、技がきまりやすくなります。
釣り手は、前襟に釣り手を巻き付けるように握ります。
両手を効かせて、足を踏み込み、一気に相手を背負います。
女子の場合、組み方や手足の使い方、動作は男子と同様ですが、男子に比べて女子は下半身の筋力が弱いので、技に入ったときに膝から崩れてしまうことが多くなります。そのため男子以上に「瞬間的なタイミング」を重視して技をかける必要があります。
背負投は、体が小さくても大きな相手を倒せるという意味の「柔よく剛を制す」にふさわしい、まさに柔道の王道を行くような技ですが、力学的な見地からも理にかなっているとされていて、手足の短い日本人の体型には最も合う技と言えます。
この技は、男女、階級を問わず、実戦において非常によく見られ、小中学生を含む軽量級の試合では特に多く見られます。また、国際的な視野においても、比較的体の小さい日本人選手が海外の大型選手に勝つためにはこの技は有効です。
技をかけるときのポイント
- 投げる際に、膝を絞めることで強いバネの力が生まれます。